祭り、と聞いてワクワクする、と言うのは多分日本人の多くの人が感じるものだと思います。
では、なぜ、祭りが日本の生活に浸透してきたのでしょうか。
これは、日本の自然とともに、人と人の繋がりが生み出した部分も大きいと思います。
この記事では、四天王寺の祭りで行われるどやどやと言う伝統行事の情報を紹介しています。
大阪の人にとっては、歴史のある四天王寺での祭りはとても身近なものなんですね。
四天王寺のお祭り、どやどや
どんなお祭りか、その概要
四天王寺のどやどや、大阪に住んでいる人ならああ、どやどやな、とすぐにわかるでしょうが、他府県の方にとっては、どやどやって何?って思ってしまうでしょう。
まず、名前が変わっています。
そして、場所が四天王寺。お寺です。
そこで、裸で褌一丁で水を掛け合う、もう謎です。
とりあえず、はっきりしているのは、四天王寺のお札を取り合うということ。
だいたい、2時半頃になると、近くの幼稚園や保育園の子供達がどやどやを行います。
この時、男の子は上半身裸です。女の子は半袖にTシャツ。全員短パンで、「わっしょい」の掛け声で走ってきます。
このお札の取り合いは、幼稚園から高校生まで、順に、それぞれ行います。
しかし、一番迫力あって見どころは高校生、高校生が上半身裸で褌でくるのは迫力満点です。
入ってくるふんどし姿の男たちに、水がかけられて、水が熱気で蒸発して蒸気が立ち込めるのは不思議な風景です。
どやどやの歴史
変わった名前の由来
約1400年前に四天王寺は聖徳太子によって建立されました。平和を祈願して建てたそうで、日本で最初の官寺と言われています。
敷地は広大で、多数の国宝や重要文化財を入っている宝物館があります。教科書にも載っている、四天王寺式伽藍配置は日本で最初の建築様式の一つです。
また、四天王寺には宗派はなく、和宗というそうです。
どやどやの由来
どやどやは毎年1月14日に行われます。
四天王寺では、元旦から修正会という仏事が行われます。天下泰平、五穀豊穣を祈願して行われる法要です。そして、その最終日が結願日と言われます。
この日に行われるのがどやどやなんです。
まず、堂内で厳粛な法要が行われます。その後、子供から順に最後には高校生がお堂の前で
紅白に分かれて、法要中に祈祷されたお札を六時堂で奪い合う行事です。
実は、この行事は827年から続いているそうで、とても長い歴史があるんですね。昔は年代を問わず、大勢の群衆でお札を奪い合っていたそうです。
しかし、事故防止や混乱を防止するということで、現在は参加するのは決められた学校や職員のみになっているということです。
ちなみに、この「どやどや」という名前の由来は、六時堂にどやどやと騒がしく入っていく様子だという説と、お札を奪い合う時に、どやどやと言いながら押し合ったという説があります。
どやどやの開催時期
祭りの日程とアクセス
四天王寺の拝観時間は、年中8:30から16:00、夏場は16:30までです。
拝観料は中心伽藍が大人300円、庭園が300円、宝物館が500円です。高大学生は割引があり、小中学生は無料です。
最寄り駅は天王寺駅および阿倍野駅より北へ徒歩約15分、地下鉄谷町線「四天王寺前夕陽ヶ丘駅」より南へ徒歩約5分です。
四天王寺の修正会
四天王寺では元旦から14日間、六時礼讃堂、一般に六時堂と呼ばれますが、ここで新年の天下泰平五穀豊穣をお祈りするのが修正会です。
1月1日~1月14日まで毎日行われ、1日2座、合計28座、四天王寺住職のお導師で祈祷がなされます。
この結願日が14日で、修正会結願、どやどやという行事ということなのです。
さらに、修正会の際に、木札を奉納して、境内のお堂で予約できるそうです。
どやどやの見どころ
高校生が水を掛け合う
なんといっても、最後の水の掛け合うところがクライマックスです。
実は、このどやどやという行事、昔は白組は生野方面のお百姓さん、赤組は阿倍野方面の漁師さんと決まっていたそうです。
現在は、もうこの姿は失われていますが、代わりに清風高校と清風南海高校の男子生徒が参加しているということです。
まず、荘厳な修正会という法要もぜひ味わいものです。これは元日から行われる仏事ですが、2週間も続くんです。
その最終日がどやどやが行われる、結願日。鉢巻きに褌姿の高校生が社殿の天井から撒かれた厄除けのお札を取り合います。
子供から高校生まで、順にわっしょい、の掛け声とともに六時堂に入っていく様子は迫力満点で、見逃せません。
男たちに水をかける様子も凄いですが、実は宗教的な意味合いはないということで、あくまでも怪我をしないようにしているだけということです。
見に行くなら、14時過ぎの幼稚園や保育園の子供達のどやどやもぜひ見てあげてください。
そして、しばらくして、遠くの方から「おー」とも「わー」とも聞こえる掛け声が届くと、今度は「ワッショイ、ワッショイ」と鉢巻に褌姿の男子生徒たちの勇壮な行進が見られます。
そして、石舞台の横から六時堂の方へ向かって行き、最後に厄除けのお札の争奪戦が開始です。
さらに、すごい勢いで男たちに水がかけら、湯気がもうもうと立ち上がる様は圧巻です。










