ホッチキス、ホチキス?どっちが正しい
最近では百均でも買えるよね
ホッチキスと言えば、事務作業などでお世話になることが多い紙をまとめてくれる優れものですよね。仕事場だけでなく、家庭や学校などでも使うことが多い、まさに生活に密着した文房具です。
最近では、安価に手に入ることもあります。そんなホッチキスですが正式名称は「ステープラー」というのはご存知ですか?
そして海外では「ホッチキス」と呼ぶのが通じないという事も・・・!日本では「ステープラー」呼びの方がなんだかしっくりこないのですが、海外では通用しない国もあるようです。
なぜ、日本では「ホッチキス」が一般的に呼ばれているのでしょうか?!その疑問に対しての答えは、なんと明治時代までさかのぼるのです。
歴史はなんと明治から
はるばる日本へ
まず、ステープラーの原型についてです。実は、ステープラーの原型はすでに18世紀フランスで生まれていました。
19世紀には紙の使用量が増えたことにより、ステープラーが重宝され、自ずと開発が盛んになっていったそうです。
あのような便利なものがすでに18世紀には存在し始めていたという事に驚きですね。
そして時を経て、海を超えてアメリカからはるばるやってきたステープラー。日本で確認されたのは明治時代となるそうです。
明治36年、1903年に伊藤喜商店により、日本で初めて売り出されたステープラーでしたが、日本ではホッチキス呼びが定着してしまいました。
何故、日本人はホッチキスと呼び始めてしまったのでしょうか。それは、アメリカからやってきたステープラーの本体に答えがありました。
アメリカから日本にやってきたステープラーは「E.Hホッチキス社」の物でした。その来日したステープラーの本体には「HOTCKISS NO・1」と明記してあったのです。
これはブランドと形式を表記しているものであり、これ自体がホッチキスという名称ではなかったのですが、時代的に特に呼び名がなかったんですね。
そのためか、このブランドと形式で呼ぶようになったのが、日本での「ホッチキス」呼びの始まりだと言われているわけです。
ホッチキスの意味
発明者の名前という説
では、「ホッチキス」というのはどのような意味があるのでしょうか?実は「ホッチキス」というのは社名ではなく元々は人名だそうです。
ホッチキスは発明者である「ベンジャミン・B・ホッチキス」の名前からきていると言われているそうです。実はこの方は機関銃の発明者としても有名だそうです。
「マシンガンの弾送りの機構をヒントにしてホッチキスの構造が生まれた」といった風に言われているそうです。
しかし、これはあくまで説であり、実はホッチキス自体の発明者に関して確証のある文献や情報がはっきり存在していないそうです。
その為、「ベンジャミン・B・ホッチキス」が正確なホッチキス発明者だったというのははっきりと言えないとされているようです。
確かに機関銃の弾送りとホッチキスの弾が動く姿は似ているのかもしれません。しかし、実際のところホッチキスの名前の生まれには不明な点が多いようです。
明治から繋がった
人々の生活に密着
ホッチキスの動きなどを見ているとあまりにも画期的で、歴史が浅そうに見えますが、思った以上に歴史が深いものでした。
はるか昔に、今でも重宝されるようなものが開発され、民衆に使われていたと思うと凄いという言葉しか出ません。
現在でも進化は続けているようで、普通のホッチキスだけでなく、紙を小冊子のようにまとめられる中綴じができるホッチキスなども存在しています。
また、弾の要らないホッチキスのようなものまで生まれています。今後もこうやって長く人々に使われる存在になるのでしょう。