小豆を使って作られた「あん」。
あんこに目がない人も多いですね。でも、中には苦手という人も、人それぞれです。
実は、あんこにはいくつかの種類があり、中には歴史にも名が残るものもあるそうです。
この記事では、いろいろなあんの特徴と由来について紹介しています。
話を読んでいるだけで、美味しい最中やあんの入った和菓子を食べたくなった人もいるかもしれませんね。
小倉あんの「小倉」とは
大納言小豆との関わり
あずき=小豆を使ったあんには、つぶあん、こしあん、小倉あんの3つがあるということですが、つぶあんの仲間につぶしあんというのもあります。
つぶあん、こしあんは、聞いただけで、なんとなくわかるんですが、小倉あんっていったいなに?灯っている人も多いんじゃないでしょうか。
つぶあんとこしあんは、名前の通りです。小豆の粒をつぶさないように炊き上げたものがつぶあんで、小豆を裏ごしして皮を取り除いて練ったものがこしあんですよね。
さて、小倉あんはどういったものか。
これは、こしあんに「大納言」と呼ばれる「大粒の小豆」混ぜ混んであるものなんですね。
ところが、小倉あんを別のものと勘違いしている人がいます。
それは、つぶあんの小豆のつぶをつぶしたあと、皮を取り除かないあんこがあるんです。これは、一般に「つぶしあん」というんですが、これを小倉あんと呼んだりすることがあるそうですが、これは本来の小倉あんとは別物です。
小倉あんの由来
京都で作られた大納言
京都の北西部に、百人一首で有名な小倉山があります。小倉あんはここが由来だとされているんですね。
そして、小倉あんの特徴である、大納言小豆は、この小倉山周辺で収穫されたものが最適と言われてるそうです。
小倉あんが作られ出したのは、西暦820年頃だと言われています。
当時、亀の甲せんべいを作っていた和三郎という人物がいました。そして、空海が唐から持ち帰った小豆を栽培して、それを砂糖と混ぜて、煮詰めて作ったあんこが小倉あんだと言われています。
当初、小倉あんは御所に献上されていました。それを、和三郎が努力して広く普及することになります。
さらに、江戸時代に入ると茶道の菓子に一般的に使われるようになったということです。
ただ、江戸周辺では大納言は栽培されていませんでした。そんなわけで、貴重な小倉あんは、かつてはとても高級品だったということです。
京都の銘菓に使われる小倉あん
和菓子には小倉あん
京都のお土産として有名な生八つ橋。実は、あの中に入っているあんこも小倉あんです。京都と小倉あんは、切っても切れない関係にあると言えそうです。
名古屋名物の小倉トーストも小倉あんの名前に由来しているわけです。
小豆と大納言の違い
粒の大きさで決められている
現在、小豆の中でも特に大粒の品種を「大納言」と呼ぶそうです。
これは、選別の際に5.8mmのふるいにかかるものが大納言ということになっているのです。
大納言の名の由来
その名前にも由来があるそうです。大納言は煮たときに皮が破れにくく、皮が「腹切れ」を起こしにくいのです。
そこで、切腹の習慣がない公卿の官位である大納言の呼び名を付けることになったと言われています。