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ワインビネガーとバルサミコ酢の作り方と使い方に違いはあるのか?

ワインビネガーとバルサミコ酢の名前は聞いたことあるかもしれませんが、違いはどうでしょう。

日本の料理で使うことはあまりありませんし、ひょっとしたらフランスとイタリアの違いぐらいで、同じようなものと思っていませんか。

実は、この二つは原料こそ同じですが、作り方は全然違うんです。

なぜなら、ワインビネガーは酢酸菌の醸造、バルサミコ酢は長期熟成とまったくちがう工程で作られているからです。

この記事では、ワインビネガーとバルサミコ酢の起源と作り方、食べ方など紹介しています。

ヨーロッパの酢を使って、ピクルスやマリネを作ってみたらいかがでしょうか。

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ワインビネガーとバルサミコ酢の起源

伝統的な酢の数々

世界にはなんと4000種類もの酢があるそうです。昔から「酒のあるところ、かならず酢あり」という言葉もあるんですね。

ということは、どんな酒でも発酵させれば酢となるわけです。海外には、はちみつやココナッツ、バナナから造った酢もあるんです。

世界の酢の歴史

紀元前5000年ごろ

バビロニアでナツメヤシや干しぶどうから酢が造られたという記録が残っているそうです。

紀元前13世紀ごろ

旧約聖書にあるモーゼ五書の中にワインからすを作ったという記述があるそうです。

紀元前1100年ごろ

中国の周の記録に酢造りの役人がいたことが記述されているそうです。

紀元前400年ごろ

ギリシアで、ヒポクラテスが、病気の治療に用いたといわれています。

紀元前51―30年ごろ

古代エジプトのクレオパトラが、アントニウスとの賭けで、酢に真珠を入れて溶かして飲んだという話が残っています。

15世紀~17世紀前半ごろ

大航海時代に新鮮な野菜や果物の欠乏が壊血病の原因になるということで、その予防のために、酢にいろいろなスパイスや野菜を漬けて保存することが広まりました。

フランスのワインビネガー

ぶどう果汁を原料に作られた酢です。この酢はすっきりとした酸味とさわやかな香りが特徴です。ワイン同様に赤と白のビネガーがあります。

ワインビネガーの語源

フランス語の「酢(vinaigre)」は「ワイン(vin)」と「酸っぱい(aigre)」を組み合わせた、「Vin aigre(酸っぱいワイン)」という言葉に由来するそうです。

フランスでは、酢と言えばワインビネガーのことをいうのが普通です。

ワインビネガーの製造方法

まず、搾汁したブドウの果実にワイン酵母を加えて、ワインもろみを醸造します。醸造したワインもろみに酢酸菌を加えます。そして、樽内の空気に触れさせながら発酵させるわけです。

こうしてできたワインビネガーにワインを継ぎ足して、熟成を繰り返しながら長期間熟成させてワインビネガーを仕上げます。

ヨーロッパでビネガー製造のメカニズムが科学的に解明されたのは、19世紀半ばのことだそうです。

そして、フランスの微生物学者のルイ・パスツールがビネガーの製造に酵母の働きが必要だということを発見して、ビネガーの工業化に道を開いたといわれています。

フランスでは、酢といえば、ふつうワインビネガーのことを言います。これは、日本で日本酒から造られた米酢を使うのと同じようなもののようです。

一般に、日本の米酢の酢酸濃度は4%、ヨーロッパの基準のワインビネガーは6%以上と、日本のお酢に比べると濃度が高くなっています。

白ワインビネガー

白ワインをベースに作られて出来上がるワインビネガーです。さわやかな酸味とフルーティな香りが特徴です。酸味を活かした、サラダのドレッシングやマリネに用いられます。

赤ワインビネガー

赤ワインをベースに作られて出来上がるワインビネガーです。白ワインビネガーと比較してコクと深みがあります。

ドレッシングやサラダに用います。その他、バルサミコ酢のように火にかけて、料理のソースとして使用することもよくあります。

イタリアのバルサミコ酢

「バルサミコ」という言葉の意味は、イタリア語で「芳香性がある」というそうです。

原料となるブドウの果実を圧搾し、果汁を煮詰めます。これを木の樽で長期間熟成されます。そして、熟成の過程で樽の木の香りを移して作られるので、バルサミコ酢には、独特の香りがあるのが特徴です。

熟成の過程で自然蒸散して量が減っていきます。この塾成の際、異なる木材でできた樽に移し替えます。その樽に使う木材の種類、移し替える回数で風味が変化します。

もともとイタリアのモデナという地域の特産品でした。サラダにかけたり、料理の香り付けや隠し味につかわれてきました。

なかには50年や100年などの長期熟成を経ているものもあり、高級品として高価な価格で取引されているそうです。

バルサミコ酢の使い方


バルサミコ酢の活用として一番簡単なのは、サラダのドレッシングです。バルサミコ酢にオリーブオイルを加えて、塩とコショウで味を整えるだけでイタリアンサラダのドレッシングになります。

そこに醤油を加えて和風にしたり、ハチミツやすりおろしにんにくで味を整えてみてアレンジできます。

バルサミコ酢は加熱をすると酸が蒸発して甘みが増すので、肉や魚を焼いた後に、バルサミコ酢、塩、胡椒、バターなどを加えて煮詰めると、本格的なソースになります。

その他の世界の代表的な酢

・韓国の麦酢
・イギリスのモルトビネガー
・ハチミツを原料とするハニービネガー
・砂糖きびから造るシュガーケインビネガー
・牛乳の乳清を原料としたホエービネガー
・アメリカのホワイトビネガー

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