腸の具合が悪いのか、おならが出すぎる
どうしておならは出るのか
じつは、おならのガスの正体は、ほとんどは知らないうちに飲み込んだ空気です。
その空気に、いろいろと色づけされて、あのニオイが発生します。消化管の中の食物が発酵することによって発生したメタンガスや二酸化炭素、水素などです。
さらに、少量ですが、アンモニアやインドール、硫化水素やスカトールなどの悪臭の元になるガスも含まれているのです。
ガスの大半は、腸管内で吸収されてしまうそうです。そして吸収しきれなかったガスを排出するための生理現象がおならということになります。
便秘とおならには関係がある
腸の疲れが便秘に繋がる
人の腸の状態は外からは直接見ることができませんが、便秘や下痢、臭いおならがよく出る、といった状態で判断できます。
臭いおならや便秘は、食べ物を消化・吸収する力が低下している可能性が高いと言えます。その結果、腸内環境が乱れて、悪玉菌が優位になっているのです。
腸が疲れると、動きが悪くなって、便を排出する力が低下します。すると、便秘の原因になってしまうわけです。
便秘になると、腸の中で便の成分が腐敗してしまいます。その結果、悪玉菌が増えることになります。
また、ストレスも大きな原因だと言われています。ストレスのために活性酸素が発生すると、消化吸収力が弱まり、悪玉菌が増加しまうのです。
食事も大きな原因のひとつになる
肉類中心の食事も便秘になる要因だと言われています。おならのくさい人は、さらに便秘にもなりやすいそうです。
肉類をよく食べる欧米人の方が便秘が多く、3~4日に1度、少なくてくさい便をする人がいたというデータもあるそうです。多かったという。
近年、日本人も肉類を食べる量が増えて、便秘に悩む人も増えていると言われています。さらに、腸内で悪玉菌が増えると発がん物質も増えるといわれています。
おならを我慢するとどうなる?
たかがおならと軽視するな
おならを我慢すると起こりうる健康リスクがあります。それは次のようなものです。
1.腹痛
腸内にたまったガスが外へ排出されないために、腸そのものや周辺の臓器を圧迫するのです。その結果、腹痛が引き起こされます。
2.腸のはたらきを阻害
腸のはたらきが低下するために便秘になったり、腸内細菌のうちの悪玉菌を増やしてしまい、さらにおならが臭くなったりします。
3.口臭
おならの臭いの成分が血液中に再吸収されます。すると、息の中にそれが含まれることになり、口臭がおなら臭くなってしまうのです。
おならがよく出る人は要注意
原因と対処法
1.早食いである
一緒に空気を呑み込む量が多くなってしまいます。
2.食べすぎや飲みすぎ
食べ過ぎてしまった場合や、特にビールや炭酸飲料などを飲みすぎてしまった場合などにおならが良く出ることがあります。
3.食事が不規則である
身体の消化のリズムを乱してしまい、善玉菌を減らしてしまうことによります。
4.食事の内容が偏りがちである
特に、高脂肪で野菜の少ない食事などは腸内のバランスを乱してしまいます。
5.精神的なストレスが強い
自律神経のバランスが乱れ、おならが出やすくなる人がいます。
6.寝不足や不規則な生活リズム
ストレスと同じく、自律神経のバランスを乱します。
5.感染症
感染症などのために使用した抗生物質が腸内細菌叢に影響を与え、おならが増えたり、臭いが強まったり、あるいは下痢をしたりする場合があります。
おならが出すぎないようにするための対処法
1.よく噛んで食べる
食事の時に早食いにならないようにします。ゆっくりよく噛んで食べることが大切です。
2.食事内容
食事量や内容にも十分に気を配って食事を取ります。
3.睡眠
疲れが溜まらないように、睡眠を十分にとります。