忍び寄る《老化》、活性酸素が導く肌老化
老化について今一度、真剣に考えてみよう
「老化」とは体がさびることです。老化の原因の一つは活性酸素です。活性酸素は呼吸するたびに発生しますが、体のあらゆる部分を酸化させる原因物質です。
40代になると活性酸素を自然に取り除くパワーが急激に減少し、除去しきれなかった活性酸素が毎日蓄積され酸化となり、老化のスピードが加速します。
ここからは肌を老化させる3大要因「加齢」「酸化」「糖化」のうち、聞きなれない「酸化」と「糖化」、一体どういうものでしょうか。
知らなきゃ損!
2大老化の要因《酸化と糖化》
酸化とは
「酸化」とは物質に酸素が化合したり、水素を奪われたりする化学反応のことです。鉄がさびる現象も酸化です。人間の体の酸化は体内に生まれる活性酸素です。
活性酸素には体の免疫力を上げる役割がありますが、過剰になると体の酸化が進行し、各臓器の機能が低下して様々な病気や老化の原因になります。
肌の表皮の皮脂が酸化すると過酸化脂質へと変化し、活性酸素の発生を促すことでよく聞くメラニン色素が増加してシミの原因になります。
酸化した皮脂は肌の新陳代謝を滞らせ、くすみや毛穴のつまりを起こし、ニキビなどの肌トラブルのもとになります。酸化ダメージによって真皮層のコラーゲンの弾力が低下し、しわやたるみを引き起こすとされています。
糖化とは
続いて「糖化」はあまり馴染みがないかと思いますが、これもまた突然起こるものではなく、誰にでも起こる現象です。
糖とたんぱく質(アミノ基)が熱によって結びつく化学反応です。糖化が進行すると体内で「AGEs(終末糖化産物)」と呼ばれる「老化たんぱく質」が作られ、老化を早めます。
AGEsが体にたまるとたんぱく質本来の働きを失い、組織を硬化させてしまいます。将来的に糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞、がんなどの深刻な病気につながる可能性が高まります。
身近なところではシミ、しわ、たるみ、薄毛など美容面でも様々なトラブルを引き起こすといわれています。肌のハリや弾力を生み出すコラーゲンも糖化すればくすみとなって肌にあらわれます。
コラーゲンの色は本来透明ですが、糖化してしまうと黄色く変色し、機能も衰えます。これが糖化なのです。糖化の原因は糖質の摂り過ぎが挙げられます。
糖分を摂り過ぎたり間食をしたりしていると、血糖値が高い時間が長くなり、AGEsが作られてしまいます。体に活性酸素が過剰に発生して悪さをする「酸化」と並び、2大老化要因の一つです。
老化を食い止める食事法がある?
必見!今日から実践できる
肌の酸化を防ぐにはビタミンC、E、βカロチンといった栄養素が効果的です。抗酸化作用があり、肌の酸化防止を期待できます。
ビタミンCは小松菜やピーマンなどの野菜、中でも黄色のパプリカには肌の老化を防ぐルテインが豊富に含まれています。
レモンやイチゴなどの果物類などにも含まれていますが中でもアサイーは高酸化力が高いスーパーフードとして注目されています。若返りの必須栄養素ビタミンEはアーモンドやナッツ、ゴマなどの種実から摂取できます。
βカロチンはトマトやニンジン、カボチャなどの緑黄色野菜に多く含まれます。体内でビタミンAに変わるため老化だけでなく美肌にも効果的です。老化スピードを抑える食べ物では大豆製品、玄米などがあります。
糖質は体のエネルギー源で、血管や筋肉など人の体の大部分はたんぱく質から作られています。ですが、食事などで糖質が体の中に入るとたんぱく質と結びつきたんぱく質が劣化します(AGEs)。
ただ糖質そのものが体に悪いのではなく、摂り過ぎてしまうことが問題なのです。どんな食材をどのように調理して、どのタイミングで食べるのかによってもAGEsがたまるスピードに差が出ます。
反対に老化を早める食事として、砂糖や人工甘味料、アルコール、栄養ドリンク、炭水化物、揚げ物などを減らすようにしてみるのもいいでしょう。
紫外線対策は大丈夫?
肌の老化を防ぐ
肌の老化現象は、目に見えないところでどんどん進行しています。その原因の一つが「光老化(ひかりろうか)」です。
毎日少しずつ紫外線を浴び続けることによってシミやしわの原因が蓄積し、年齢を経て表面化します。加齢によって生じる生理的な老化とは異なり、くすみやハリの低下、シミ、しわ、たるみとしてあらわれます。
光老化を予防するには紫外線を浴び過ぎないようにすること、日焼け止めや日傘、帽子、サングラスなどを使い、屋内でもできる対策を心がけましょう。