カリウムというミネラルは、筋肉や神経をはたらかす上でとても重要なはたらきをしているといわれています。
心臓を動かしたり、神経系統に関連するといったはたらきは、生きるために欠かせない、、必須ミネラルと呼ばれています。
もし、血液中にカリウムが不足する、低カリウム血症になると、不整脈などの心臓への影響が大きくなっていくといわれています。
この記事では低カリウム血症の原因が食事ではなく、薬だということや不整脈を引き起こすということを紹介しています。
軽く見てはいけない、ということを知っておきましょう。
血中カリウムが低下する怖さ
低カリウム血症は本当に怖い
カリウムはどれくらい必要か
ナトリウムとも関連している
このように、カリウムは筋肉や神経の働きに深く関係しているわけです。そのため、カリウムが不足すると、筋肉や神経を中心に問題が起こると言われています。
さらに、カリウムはナトリウムが尿へ排泄されるのを促すそうです。そして、吸収を抑制したり、血圧の上昇を抑えたりするはたらきもあると言われています。
・血中のカリウムの正常値 → 3.5~4.8mEq/L
・軽度の低カリウム血症:3~3.5mEq/L
・重度の低カリウム血症:3mEq/L未満
低カリウム血症の詳細
実は怖い病気
体のなかでカリウムの98%は細胞のなかにあります。わずか2%だけが血液中など細胞の外に存在しているそうです。
ところが、この血液中のカリウムが細胞のはたらきを調節するうえでとても重要だということです。これが乱れると、全身に重大な障害が生じてしまいます。
血液中のカリウム濃度は、ふつうは、4.0mEq/L前後に維持されているそうです。しかし、血液中カリウム濃度が3.0mEq/L以下に下がってきて、脱力感や筋力低下、だるさなどの症状をみることがあります。
さらに血液中カリウム濃度が低下すると、手足の麻痺、痺れといった症状が現れ、ときには、腸閉塞、不整脈といった重篤な症状が現れることもあると言われています。
低カリウム血症になる原因
病気や薬の影響も大きい
まず思い浮かぶのは、ダイエットやファーストフードなど、偏った食生活でカリウムが不足することです。
病気としては、下痢や嘔吐によって血液の電解質バランスが崩れたり、カリウムを喪失してしまう疾患です。
薬としては、カリウム不足を引き起こす利尿剤や甘草という漢方薬の影響です。
現実には、食事の影響でおこるカリウム不足は少なく、疾患や薬の影響によるものが大半だと言われています。
低カリウム血症に起こる症状
最も怖いのが不整脈です
カリウムが不足して、低カリウム血症になったときに次のような症状が現れます。
足がつる
カリウムが不足して、神経が興奮状態になるためにおこるそうです。
便秘
カリウムが不足して、腸のぜん動運動が弱くなってしまいます。最悪は腸閉塞に至ります。
排尿が困難になる
カリウムが不足することで利尿作用が低下してしまうそうです。
高血圧
カリウムが不足すると、血圧が上がる傾向があるそうです。
めまい
不整脈によって心臓収縮が異常になって、脳の血流量が不足して起こります。
不整脈
最も怖い症状で、刺激伝導系に異常が起きるために起こります。重症になると、生死に関わるといわれています。
対策と問題点
大まかな治療法
低カリウム血症の治療の原則は、原因になっている薬剤を中止したり、食事の内容を改善したりすることです。
まず、カリウムを多く含む食事を積極的に食べます。海藻、いも類、豆類、野菜、果物です。カリウムのサプリメントを飲むことも有効な場合が多いそうです。
重い低カリウム血症や経口摂取が不可能な場合、点滴で補充しますが、急激な血中カリウム値の上昇も危険だといわれています。
また、低マグネシウム血症が合併していると、カリウムの補充だけでは不十分なので、マグネシウムの補充も大切になってきます。