黄砂がなぜ日本へ飛んでくるのか、その原因と成分、体への影響は? - 桃色の雫
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黄砂がなぜ日本へ飛んでくるのか、その原因と成分、体への影響は?

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黄砂は春のものというのは昔から変わっていません。俳句に詠み込まれる春の季語にもなっているくらいです。

しかし、黄砂という言葉は最近になってからの物なんです。以前は「霾」という漢字で「ばい」「つちふる」と読んでいました。

そんな、日本にも関わりの深い黄砂ですが、一体どうして日本にやってくるのでしょう。

その正体はどういったものか、この記事では、さまざまなことを紹介しています。

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黄砂は昔から日本と関わりが深かった

大陸の砂漠と深い関係のある現象なんです

「春がすみ」や「おぼろ月」のように景色がかすみがかって見えるのも春に多い現象ですが、これにも「黄砂」の関わると考えられています。

空気中に細かい砂の粒子がたくさん浮遊していると、太陽や月の光、風景も散乱されて、ぼんやりとかすんだ状態に見えますよね。

まず、黄砂が降る仕組みを簡単に

黄砂は中国からではなく、さらにその西の中国からモンゴルに広がるゴビ砂漠やタクラマカン砂漠です。

この砂漠地帯は他の砂漠より平均気温が高いのが特徴なんだそうです。そこで強い風によって巻き上げられた砂は、重いものから順に近い距離に落下します。

そして、一番細かい粒子だけが上空まで巻き上げられ、日本まできたときに重力によって地上に舞い降りてくるわけです。

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黄砂はなぜ春の時期だけに日本に来るのか

2つの条件が重なるのが春

黄砂はゴビ砂漠やタクラマカン砂漠のようなアジア大陸の乾燥地帯から発生した細かい砂の粒子=砂じんが日本などに飛来してくるものですね。

ただ、この現象が起こるためには、2つの条件が整わないと、日本までは来ません。

1,砂じんが巻き上げられる

とてつもない強風が吹いて、乾燥地帯で多くの砂じんが巻き上げられる。

2.偏西風のコースが日本に来る

上空の大気の動きで東へ運ばれますが、その風のコースが日本に向かうことが必要になります。

冬は高気圧が強く砂嵐も起こらない

黄砂の発生する乾燥地帯では、冬の間は大陸は高気圧で覆われ、砂じんを巻き上げるような強い嵐が発生することもあまりないのです。

ところが、春になると、気温が上昇すると同時に、低気圧が発達するようになり、さらに凍てついた土の表面がとけて、砂嵐によって巻き上げられるのです。

砂嵐で巻き上げられた砂じんが上空の大気の動きに伴って移動します。それは日本を含む中緯度地域にふいている偏西風のせいです。

そして、砂じんが富んできた先で、重力によって落ちてくるのが日本に来る黄砂と言うことになるんですね。

夏になると、偏西風のコースが変わる

夏になると、気温の上昇に伴って、日本付近では太平洋高気圧の勢力が増大し、偏西風が北の方へずれます。また、砂漠地帯でも砂嵐は起こりにくくなり、黄砂の季節は終わります。

黄砂は岩石が細かくなった鉱物

黄砂の粒子はどんなものか

黄砂はいいかえれば、土ぼこりです。したがって、構成する粒子の成分は、いわゆる砂や泥と大した違いはないのですね。

砂や泥も、もともとは硬い岩石が風化して細かい粒になったものですから、粒は岩石を構成していた鉱物なわけですね。

黄砂はそれが空気中を飛んでくるだけの違いです。こういう砂じんを一般的には、鉱物ダストと呼ぶようです。

黄砂以外にも世界では砂じんの現象が見られ、やはり季節によっては大きな影響を与える物が存在するそうです。

黄砂を作る鉱物の組成

鉱物には数多くの種類があります。したがって、黄砂粒子の化学組成はバラエティーに富んだものになります。

割合的には、ケイ素やアルミニウムを含むケイ酸塩が最も多く、それは粘土になるものや石英、長石が代表的なものになります。

次に多いのが、カルシウムやマグネシウムなどを含む炭酸塩や硫酸塩です。

形もさまざまです。丸い物以外に平たい物、針状の物などもあり、健康にもよくないものもあるそうです。

粒の大きさは、砂じんを巻き上げた嵐の強さにもよりますが、日本で見られる黄砂の粒子は2~6マイクロメートル程度のものが多いようです。

アレルギー症状も

体の中の反応でだるさや熱、頭痛も

人の体は異物に対して、抗体を作るという免疫機能が備わっています。それが、黄砂に対しても起こるというわけです。

人によって、熱が出て、頭痛がして、結構きついということです。これを防ぐには、いくつかの対策が考えられます。

マスクの着用

これは、花粉対策と同様です。最近はPM2.5対策も含めて考えられるようになってきたようです。

薬の服用

病院で処方してもらいます。ただ、これで、完全に症状が治まるかどうかは、断定が難しいようです。

黄砂は悪いことばかりではない

そういういいところもあるよ、という程度

黄砂は酸性雨を緩和するはたらきがあるということです。大気中に汚染物質が多いと雨水のpHが低くなりますが、黄砂によって、雨水のpHがやや上昇するそうです。

これは炭酸カルシウムのせいで、炭酸カルシウムが酸性の水溶液に溶けて酸を中和するので、雨水のpHが引き上げられ、酸性が弱まるわけです。

黄砂が支える生態系

黄砂粒子には鉄分が多く含まれるそうです。黄砂が海に降り、海洋表層に住む植物プランクトンの活動を活発にするんです。

陸地から遠く離れた洋上では特に鉄分が不足しがちなのですが、黄砂がそれを運んできてくれるわけです。

植物プランクトンが増えれば、それを食べる動物プランクトンが増え、さらにそれを食べる魚類が増えるので、海洋の生態系が黄砂によってうまくまわることになるのですね。

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