口呼吸になる人は舌の位置がおかしい?
舌の正しい位置がなぜ大切なのか
口呼吸になる理由は何でしょう。じつは、その大きな原因が舌の力だそうです。舌の力が弱いと、その重さを支えきれないので、口が開いてしまい、口呼吸になるのです
口呼吸になると、口の中が乾燥してしまい、雑菌も増え、さらに免疫力も下がります。風邪などの感染症にかかりやすくなるといわれています。
高齢者には命に関わることも
このことは、一生の問題として、とても重要です。見方によっては、命を守ることにつながっているとも言えるそうです。
特に高齢者では、舌を鍛えることで生活を向上も期待できることもあります。舌の力が弱まると、食が細くなって体力が低下してしまい、閉じこもってしまったりします。
舌の力が弱いので、滑舌が悪くなり、その結果、人に会うのもおっくうになるわけですが、舌を鍛えれば、食べる力も話す力もよみがえって、生活の質が上がるわけです。
正しい舌の位置はどこ?
50%の人に異常がある
まず、正しい舌の位置はどこなのでしょう。これについては、いろいろなところで言われているので知っている人も多いかと思います。
正しい舌の位置は上顎にぴったりくっつくのが正しいのです。何もしていないときや、何か物を飲み込むときには、舌は上顎にぴったりとくっついているはずです。
ふと気付いたときに、舌が口の中で浮いていたり、歯と歯の間にはさまっていたりしたら、舌を動かす筋肉が弱ってきているのかもしれません。
さらに、舌がいつもだらりと落ちて、下顎の方にくっついていたなら、舌の筋肉はかなり衰えていると考えられます。
そして、舌先は、口の中のスポットと呼ばれる少しへこんだ場所におさまっていたら正常です。
正しい舌はしっかりと持ち上がっています。その先端は前歯の裏側あたりで歯に触らないところに接触します。
この位置では、唾液がたくさん出ます。唾液がたくさん出るので、虫歯や歯周病も防ぐことになり、結果、体の免疫力が上がると言われています。
口呼吸になってしまう
呼吸方法がもたらす問題点
舌が正しい位置にあると、人は自然と口呼吸でなく、鼻呼吸になるはずです。鼻はある種の空気清浄機の役割を果たしているといわれています。
鼻の穴から吸い込まれた空気は鼻の中にあるフィルターで浄化されます。ホコリや塵を取り除かれた状態で気管へと向かうのです。
さらに鼻は加湿器の役割もしていて、乾きすぎた空気を適度に湿った状態で喉や肺へ送ります。
口呼吸のデメリット
喘息、アレルギー、免疫機能の低下、口臭、ドライマウス、取り込む酸素が薄くなるなどの悪影響が身体におよびます。
歯並びも影響を受けるそうです。開咬と呼ばれる、奥歯で咬んだときに前歯が全く咬み合わない人や、反対咬合と呼ばれる、いわゆる受け口の原因にもなっているそうです。
まだまだある、舌の位置によって起こること
健康や美容、忍び寄る異常事態
舌の筋肉が弱っている場合、噛んだり飲み込んだりする力だけでなく、表情をつくる筋肉の働きも弱くなっていると考えられます。
顔の下側の筋肉が弱くなると、顔の肉が重力によって下がってしまいます。その結果、たるみ、二重あご、さらにブルドッグ顔になってしまうそうです。
また、舌が正しくない位置にあると、それによって圧迫され続けて、骨格まで歪んでしまうそうです。すると、美しさが損なわれ、肩こりや頭痛まで起こると言われています。
舌の位置が正しくないと、美しい発音ができなくなるといわれています。とくに問題が現れやすいのがサ行、タ行、ナ行、ラ行の4つだそうです。
この4つは、舌を上顎にくっつけて音を出すので、舌が間違った位置にあると舌の位置が歯の隙間などにずれ込んでしまうので、発音しにくくなるわけです。
舌の筋肉の衰えによって、眠っている間に舌が喉の奥深くに落ち込んでしまいます。それが、呼吸の邪魔をするので、息苦しくなって、眠りが浅くなるわけです。
ときには、昼間に強い眠気を感じてしまったり、はげしいいびきをともなう「睡眠時無呼吸症候群」を発症することもあり、命にも関わるのです。