紅葉の種類
秋を彩る、さまざまな紅葉
1.緑→赤
クロロフィルの減少とアントシアニンの生成が同時に進みます。すると、カロチノイドが表には見えなくなり、すぐに赤くなってしまいます。ナナカマドやウルシなどです。
2.緑→黄色
アントシアニンが作られないので、カロチノイドが鮮やかに見えるようになります。イチョウやカラマツなどです。
3.緑→黄色→赤
クロロフィルの減少に比べて、アントシアニンの生成が少し遅れて起こります。トウカエデなどです。
赤い葉と黄色い葉
1.赤く色づく葉
まず、カエデ科のイロハモミジ、ハウチワカエデ、サトウカエデ、メグスリノキ、ウルシ科のツタウルシ、ヤマウルシ、ヌルデ、ツツジ科のヤマツツジ、レンゲツツジ、ドウダンツツジなどがあります。
また、バラ科のヤマザクラ、ウワミズザクラ、カリン、ナナカマド、ブドウ科のツタ、ヤマブドウ、スイカズラ科のミヤマガマズミ、カンボク、ウコギ科のタラノキ、ミズキ科のミズキなどです。
2.黄色く色づく葉
まず代表として、イチョウ、カバノキがあります。そして、ヤナギ科のヤナギ、ポプラ、ドロノキ、ニレ科のハルニレ、カエデ科のイタヤカエデ、ニシキギ科のツルウメモドキ、ユキノシタ科のノリウツギ、ゴトウヅルなどがあります。
紅葉しない葉があるのはなぜ?
落葉樹と常緑樹
紅葉するのは主に、冬に葉を落とす「落葉樹」と呼ばれる樹木です。一年中葉が落ちない「常緑樹」は秋には紅葉しません。
しかし、常緑樹も葉を落とさないわけではなく、光合成の効率が悪くなった古い葉は順番に枯れていき、枯れ落ちるときには紅葉します。
一斉に紅葉して葉が落ちるわけではないので、紅葉していないように見えるというわけです。なぜ落葉樹と常緑樹の差が生まれるか、それは葉の寿命の違いが関係しています。
落葉樹は冬の寒さと乾燥から身を守るために、秋には葉を落とし活動を停止、葉の寿命は約半年です。一方、常緑樹は一年から二年が平均的な寿命とされています。
樹木が葉を作り、その葉を維持するためには養分が必要です。養分は葉で光合成を行うことによって作られます。葉は光合成が盛んなほど、早く老化していきます。
葉が老化し、光合成によって作られる養分が少なくなると、落葉します。光合成が行う環境が悪いほど、養分の回収期間が長くなり、葉の寿命が長くなります。