名古屋に行ったら、なぜか味噌煮込みうどんを食べたくなると言う人、結構いるんじゃないでしょうか。
あの赤味噌の濃厚な味がたまらないと言うわけでしょうが、一般の赤味噌とは違う、八丁味噌というものが使われているんですね。
実は、大豆と米と言う風に、減量も違いますし、塩分の量も違います。
この記事では、愛知県あたりで昔から作られてきて、郷土料理にも欠かせない八丁味噌の歴史や名前の由来、他の味噌との違いなどを紹介しています。
これで、名古屋の人が味噌煮込みにこだわる理由が少しわかったような気がしますね。
味噌煮込みうどんの赤味噌
愛知県の絶対的名物
八丁味噌は愛知県あたりで親しまれている赤味噌を言います。
この八丁味噌という呼び名の由来は、岡崎市の八丁村という現在は八帖町あたりで作られていた赤味噌からきているそうです。
さて、色も濃くて、濃厚な八丁味噌、一体どんな味噌なのでしょう。
八丁味噌の特徴
八丁味噌は濃い茶褐色で、独特な渋味があり、とても旨みがあります。糖分が少ないので、甘味が弱いお味噌になります。
これは、八丁味噌を作っている東海地方の気候によります。夏は暑く、湿気が多いので、原料の大豆の脂肪酸の酸化を防ぐために、塩をたっぷりと使って、酸化を防いでいるのです。
その代わり、長い熟成期間が必要になります。塩分濃度は約11%だということです。
八丁味噌の原料
八丁味噌は大豆と塩と水で、大豆に麹菌を植え付けて豆麹を作って、そこに塩と水を仕込んで発酵・熟成させます。
このように、大豆のみを使用する味噌を豆味噌といい、そこに酸化防止のために塩を多めに仕込みます。
赤味噌とは何が違うのか
見た目だけではわからない
八丁味噌は色から見れば赤味噌になります。しかし、八丁味噌は一般的な赤味噌とは違うものです。
豆味噌と米味噌の違い
八丁味噌は大豆に麹菌を植え付けた豆麹に塩と水を加えます。それに対して、一般的な赤味噌は大豆に米を加えて麹菌を植え付けた米麹に塩と水を加えた米味噌です。
熟成期間の違い
八丁味噌は二夏二冬で2年以上の熟成期間を要します。それに対して、一般の赤味噌は3か月~1年と比較的短いのです。
味の違い
八丁味噌は濃口で甘味が弱くなっています。それに対して、一般的な赤味噌は地方によって甘口から辛口まであります。
生産地域の違い
八丁味噌は愛知県を中心とした東海地方で、一般的な赤味噌は東北地方になります。