コアラのことで、信じられないこととしてよく聞くのは、ユーカリしか食べないことと水を飲まないことではないでしょうか。
どうして、そんな偏食でいくていくことができるのか、不思議ですね。
この記事では、そんなコアラの食生活のことを色々と調べていることを紹介しました。
生き抜くために、まさかということがある、すごい話ですね。
信じられないような偏食、なぜ生きられるのでしょうか?
逆に、生き延びるために作られたしくみがあったと言う話
オーストラリアのユーカリが生み出した生物「コアラ」。多くの哺乳類は絶滅したんですが、コアラは生き延びているんですね。
その理由はコアラがユーカリの葉を食べて生きられるように、進化したからだといわれています。
他の動物が食べる物を食べていると、襲われて、自分が食べられてしまいます。そこで、他の動物が食べない物を安全な場所で食べることに徹してきたわけです。
ユーカリの葉は毒があります。だから他の動物はほとんど食べません。そしてユーカリの高い木の上にいれば他の動物に襲われずにすみます。
コアラは生き残るために、ユーカリを100%活用することを続け、そのために進化し続けてきたわけです。
では、どのようにそれを実現してきたのか、調べてみたいと思います。
あれを食べるやつの気が知れない、というほど最悪の食物
消化が悪い・毒がある・栄養が少ない
結論から言えば、あえて害のある食べ物を選んだから絶滅を免れて、生き延びたとも言えます。
まず、ユーカリは葉を生物に食べられないように、できています。食物繊維の割合が高く、消化しにくく、さらに栄養価は最低。
消化が大変なわりに栄養が得られないため、普通の生物は、ユーカリを避けて他の植物を狙うことになります。
さらに多くのタンニンと、青酸を含んでいるので、味は苦く、青酸は毒です。消化不良を引き起こす化学的な性質をもっているんですね。
そんなやっかいなユーカリを食べる技を手に入れたのがコアラなんです。
コアラが食べられないユーカリもある
一匹のコアラが消化できるユーカリは3~4種類
オーストラリアでユーカリと呼ばれている木は600種類以上あるそうです。しかし、その中でコアラが実際に食べているユーカリは40種類ぐらい。
さらに、生息する地方により食べる樹種は異っており、それぞれのコアラが食べるユーカリはとても限定されます。
それは、ユーカリを食べるには、それなりの仕組みを持たなければならないのです。そして、その仕組みはそれぞれのユーカリの種類ごとに微妙に違うんですね。
反芻して2度噛みする
コアラは葉を消化吸収しやすい状態までかみつぶします。さらに一度飲み込んだ葉を口の中へ戻し、2度噛みしてさらに細かくするんですね。
ユーカリには養分が少ないので、それを吸収できる仕組みを手に入れたんです。
さらに、コアラは盲腸を発達させたんです。なんと2mもあるんですよ。ここでユーカリに含まれている毒を分解します。そのための微生物が盲腸にいるわけです。
水を飲まずに生きられる理由も盲腸にあるんです。ユーカリの毒を分解すると水ができるそうです。その水を全て吸収して、利用するわけです。
これで、わざわざ水を飲みに移動しなくて済むようになりました。これで他の動物から攻撃されるリスクも減り、睡眠時間も伸ばせたわけです。
なぜそんなに眠る必要があるのか
いつ見ても寝ているのがコアラ
コアラの睡眠時間は、1日に18~20時間もあります。食事か毛づくろいしている時間のほかはずっと寝ています。
眠る理由は、コアラの主食がユーカリだからなんです。ユーカリは消化が悪く栄養も少ないわけで、そこから得られるエネルギーだけでは活動が難しことになります。
しかし、眠っていればエネルギーを使わなくてもすみ、消化もしっかりと行えることになります。
ユーカリの木の上にいるので、天敵に襲われる心配もありませんし、活発に行動する理由もないので、安心して眠っていられるんですね。
母親から微生物をもらう子ども
コアラはカンガルーと同じ有袋類です。産まれて半年の間は子どもを袋で育てます。そのとき、食べ物はバップと呼ばれる、ユーカリが半分だけ消化された糞を食べるんですね。
そのなかには、母親のおなかにいた、ユーカリを消化できる微生物が含まれているわけです。コアラの赤ちゃんはしばらくの間このバップを食べて、体内に微生物を取り入れるのです。