いつもハットトリックと聞いて、帽子の仕掛けって何?と疑問に思っていませんでしたか。言葉だけ聞いても、何のことやらわかりませんね。
実は、由来を知れば、なるほどと納得できるし、それが、なぜラグビーやサッカー、ダーツ、果てはF1レースまで広まったこともわかるのです。
なぜなら、至難の技に与えられる、最高の称号として、ヨーロッパでは称えられてきた歴史があるからです。
この記事では、ハットトリックがクリケットから生まれたことが語源になっていることと、至難の技を成し遂げることにハットトリックの称号が与えられる意味、さらに、クリケット種目のこと、ダーツ競技のことなど紹介しています。
これからは、すごいこと(トリック)をやり遂げた人に、帽子(ハット)を贈ってきたんだ、理解して、スポーツやダーツを楽しみましょう。
クリケット由来の3点
日本人にはイメージが湧きにくい
さて、ハットトリックという言葉はどこから来たのでしょう。これは、イギリス発祥のクリケットに由来しているといわれています。
日本ではなじみのないスポーツですが、クリケットは野球の元になったスポーツだといわれています。
投手はボーラーといい、ウィケットという柱と横木に向かってボールを当て、それに対して打者がバッツマンとよばれ、ウィケットを守るためにボールを打ち返すのです。
ウィケットの横木を落とせば打者はアウトになります。3人の打者を連続でアウトにするのは、野球以上に難しいといわれています。
そして、この偉業を成し遂げた選手には、高級な帽子が贈られました。それくらい、大変な名誉なこととされていたのです。
この帽子を送ったトリックという言葉が、サッカーでも使われたんですね。1試合で3得点すれば、ハットトリックとなるわけです。
アイスホッケーでもハットトリック
一人で三点はやはりすごい
さて、モータースポーツのF1でもハットトリックという言葉を使うこと、知っていましたか。
これは、ひとつのレースでポールポジション、優勝、ファステストラップの3つを獲得することを言うそうです。
日本ではサッカーの方がこの言葉を耳にすることが多いのですが、F1では昔からハットトリックという言葉は使われていたそうです。
その歴史は、最初のハットトリックは、ファン-マヌエル・ファンジオという選手が1950年のモナコGPで記録したものです。
サッカーだけでなく、アイスホッケーでもハットトリックという言葉を使います。1試合に1人で3得点を取ることですね。
じつは、これは、ラグビーでも使われるんです。1試合に1人で3回以上のトライをすることがハットトリックと呼ばれます。
さらに、ダーツでもハットトリックという用語が使われているそうです。
ハットトリック以外の呼び名は?
3点以上、それ以外は?
ハットトリックは3点、という単位で使われることになっているそうです。基本的に使われるのは3点がハットトリックです。
もし、6点取れば、ダブルハットトリック、9点でトリプルハットトリックなるそうです。
しかし、イタリアではこれ以外の呼び名も使われているようです。2点がドッピエッタ、3点はトリプレッタ、4点はポーカーと言うそうです。