文化の日、由来や歴史を知る人は少なくなっている
文化の日の意味を考えてみると
みなさんもご存知の文化の日。
祝日として知られていますが、そもそも文化の日とはどんな意味からつけられているんでしょうか。
◎ 文化の日の意味 ◎
文化の日は「国民の祝日に関する法律」によると、自由と平和を愛し、文化をすすめる日とされています。
◎文化の日の由来◎
まずは、明治政府の時代は明治天皇の誕生日が11月3日で祝日とされました。そして「天長節」「明治節」と呼ばれ昭和の第二次世界大戦まで続きました。
大戦に負けた日本はGHQの干渉を受けて、大日本帝国憲法を改正させられます。これが日本国憲法になったのですね。
この憲法を公布(国民に知らせる)した記念日が11月3日ということで平和と文化を尊重する日本国憲法が公布された日という由来から1948年に制定されました。
明治節は何故決められたのか?
元はと言えば、文化の日は天皇誕生日
11月3日は元々明治天皇のお誕生日で、戦前までは天皇誕生日は「天長節」と呼ばれていました。
戦前も今と同じように祝祭日として天長節(天皇誕生日)はお祝いされていたのです。
ところが明治45年7月30日、明治天皇が崩御され、大正天皇が践祚され天長節は大正天皇のお誕生日の日に新しく設定された為11月3日は普通の日になってしまったわけです。
しかし国民から、明治天皇のご偉業を永遠に伝えていくためにも11月3日を祝日にしたいという運動が起き、崩御直後に明治天皇の誕生日を残すため「明治節」となったのです。
文化の日に行う行事
今や、文化の日は芸術鑑賞の日
文化の日が元々明治天皇の誕生日という事にはとても歴史を感じる祝日だったことには驚きです。ではこの文化の日に他に行われる行事はあるのでしょうか。
文化勲章の授与式開催
11月3日、皇居では文化勲章の授与式が行われます。授与式では「国家又は公共に対し功労のある方、社会の各分野における優れた行いのある方などを表彰するもの」として、勲章及び褒章があります。
文化は永遠であるべきとの意向で作られた常緑樹の橘を模した勲章と、褒章として終身年金(350万円)が贈られます。
文化勲章の受賞を目指して頑張る事も、美術館・劇場に足を運んだり、実際に何か創作してみたりする事も、人生を豊かに過ごすための手段の一つかもしれませんね。自由と平和を愛し、よりよい日本文化を形成していきたいものです。
文化を称える日
1946年に、平和主義・国民主権・基本的人権を宣言した新憲法に基づき、この日を記念日にしました。現在でも文化の日には文化を称える行事として、皇居で文化勲章の授与式が行われます。また文化の日を中心に、文化庁主催による芸術祭が開催されています。