しめ飾りはすごい、不浄なものが神域へ入りこむことを防ぐ結界になる
神様の世界と現世をわける境界線の役割をしている
しめ縄とは、神様が降りてくるための場所を示す印なんですね。これは、神社に備えているものも同様の役割です。
しめ飾りとは、そのしめ縄に、縁起物と呼ばれるものを飾り付けて、その年の神様が通る玄関先や神棚に飾るものなんです。
お正月そのものが神様を迎える行事
正月とは、年神様が各家庭に降りてきて、それを様々なお祝いでお迎えする、ということから始まった行事なんですね。
その年神様が入ってくる玄関や神棚に目印としてしめ縄を祀るわけです。そして、そこに縁起物を飾ったものがしめ飾りとして作られたわけです。
しめ縄の始まりは?
神道の世界では当たり前のしめ縄
このしめ飾りの元になるしめ縄の由来は、日本の神話からきているそうです。
天照大御神が、暴れん坊だった弟、須佐之男命の悪事に悲しみ、天岩戸に隠れたという伝説が古事記にあります。
このとき、太陽、光、慈愛などを象徴する神様が隠れられたことによって、太陽を失い、、世界は暗闇になり、作物も育たず秩序も乱れたのですね。
このとき、やおよろずの神様たちが、天岩戸の前でお祭り騒ぎを始め、それが気になって天照大御神が出てきました。
そのご、天岩戸へ隠れないようにと、天岩戸にしめ縄を張って閉めたことが、始まりと言われているんですね。
しめ縄をさらに神に捧げる飾り
しめ飾りに使われる縁起物とは
一般的な飾り物は次のようなものです。
裏白
裏が白いシダという植物です。裏が白いことから、裏表なく心が潔白だとか、白髪が生えるまで長生きするとかを意味します。
ゆずり葉
ゆずり葉は新芽が出た後から古い葉が落ちます。このしくみから家系が絶えず続くということの意味につかわれます。
橙
橙は、家系が代々繁栄するように、という響きにかけられているそうです。
紙垂
紙垂は、和紙に特別な切り込みを入れて折られたものです。稲穂が垂れ下がったような形から、豊作を意味しているといわれます。
しめ飾りを飾る期間
しめ飾りは、いつまで飾ったいいのでしょうか
これについては、一般的に考えられているのは松の内までです。この松の内というのは、年神様が家に滞在している期間のことだといわれています。
具体的にはしめ飾りを飾るのは1月6日までです。そして、1月6日の深夜か1月7日の早朝に取り除くものとされているんですね。
地方によっては、小正月(1月15日)までを松の内とし、この日までにしめ飾りを取り除くところがあります。特に関西地方に多いと言われていますね。