小学校の通学かばんにランドセルが使われているのは日本特有です。
海外では子どもはリュックサックやショルダーバッグに荷物を入れて通学するそうです。
では、日本にランドセルが根付いたのはなぜでしょうか。それは、リュックサックとランドセルの性質の違いをしらべてみたら見えてくるんですよね。
特に小学校がランドセルでなければダメ、というふうに強制しているわけではないみたいです。両手が使えればどんなカバンでもいいという学校が普通のようです。
でも、ランドセルは完全に主流です。そうなる理由が必ずあるはずですね。ランドセルに勝る通学カバンはないのでしょうか。
丈夫で持つ人の動きを妨げない形状
子どもの体の成長を見越して設計されている
大人は、カバンを持って走ったりすることや転んだりすることはまずありません。しかし、小学生は動きまわり、たまに転んだり、カバンを放り投げたりします。
たとえ雨に降られたとしても、ランドセルであれば中の教科書は濡れません。布製のカバンでは見られない特徴です。傘が上手にさせない低学年の子でも安心できますね。
さらに、中に入っている教科書が型くずれしてしまう心配がありません。これも、活発な小学生にとって、とても安心できるしくみです。
転倒時に体を守ってくれます。ランドセルは厚みがあり、耐久性に富んでいます、ランドセルは、背中から落ちたときに衝撃を吸収して、頭がぶつかるのを防ぐ役割もしてくれます。
体に負担がかかりにくい構造になっています。ランドセルは背負いベルトに工夫が施されていて、2キロ~3キロの教科書を入れても重さを感じにく異様に設計されています。
このように、ランドセルは耐久性や、機能性、さらに安全性を兼ね備えた万能な作りになっていて、活発な小学生にぴったりだといわれています。
軽いリュックではいけないのか?
ランドセルは6年間の使用に耐える優れもの
小学校では毎日、1~2kgもの教科書を毎日、それも6年間通学で持ち運ぶことになります。それも、教科書、ノート、筆箱といった特殊な形状のものです。
ようするに、そういう形のものに特化した仕組みがあるからこそ、ランドセルが好まれているとも言えそうですね。
体に負担をかけにくい構造を徹底追求
ランドセルでは肩ベルトと背面のクッションを身体にぴたっとフィットさせます。この構造によって、小学生の体に対する負担が減るのです。
つねに荷物の重心は腰よりも高い位置、そして真下方向に働くようにと設計されているそうです。これにより、教科書などを詰め込んだときに、体感重量が軽くなるんですね。
これからも性能は向上し続ける
ランドセル市場は機能追求の激戦地
ランドセルは、人間工学に基づいて、子どもの成長のことを徹底して考えて製品をつくっているんです。
その流れの中で、今までのランドセルと少し違ったものも出現しています。素材を軽いナイロン製にしたり、ナップサックと兼用にしたりした物も出現しているそうです。
いわゆるランドセルも、いろいろと新しいデザインの製品が開発されているみたいです。素材は革から人工皮革まで様々。
また、色の変化も目をみはるものがあります。男の子は黒、女の子は赤なんて、もうとっくに過去のものになってしまったようです。
とにかく、子どもが使いやすいような工夫が至るところでちりばめられた製品が続々と出現します。
中には、突飛なデザインのものもあったりしますが、子どもが本当に使いやすい通学かばんを実現したいという思いが伝わってきそうですね。