最近の総務省労働力調査で、全労働者の中で非正規社員の割合が40%を超えているそうです。
女性にとって「結婚」を考えるとき、「愛」が大事とはいうものの生活費や教育費などを考えると、将来にわたっての安定した収入が結婚の判断に欠かせない重要な問題となります。
派遣や契約社員といった非正規社員の会社での待遇は厳しいものがあり、「結婚」したくても先行きが不安で「結婚」に踏み込めない男性も多くいるようです。
非正規社員で結婚を前提で付き合っている場合は、正社員を求めて転職するか共働きを前提に結婚するかの二択になるでしょう。
男性の派遣や契約社員の収入事情と将来性
不安定な将来性と低賃金
一口に派遣や契約社員といっても職種や会社の業績により給料は違ってきますので、一概に収入が低いとはいえないのですが、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(平成29年)によりますと、非正規者の収入は正社員に比べて半分となっています。
しかも、多くは契約時に3年間の雇用契約を結んでいますので、契約更新があるにしても将来を約束されたものではなく、将来的には非常に不安定です。
仕事現場では、非正規社員と正社員との間にスキルなど仕事内容に違いがないのがほとんどです。
仕事に対し同じ責任を持ち同じできばえを要求されるのに、待遇があまりにも違いすぎると近年問題視されてきました。
男性の派遣や契約社員の結婚観
結婚したくても結婚できない状況が問題!
正社員であっても非正規社員であっても低い給料だと、結婚生活に不安を感じている若者が多いようです。
私の周りにも「この給料では嫁さんや子供を養えない」といっている若者が多くいます。実際統計的にも、非正規社員の結婚願望は正規社員に比べ低くなっているようですね。
「結婚願望がない若者が増えている」という報道をよく見かけますが、非正規社員のため結婚したくてもできないと考えているのか、もともと結婚願望がないのかははっきりしないところです。
こうなると、結婚相談所があっても、なんの解決策にもなりません。
結婚する若者が増えない限り、少子化問題は解決しません。少子化問題にこの非正規社員の処遇が大きく係わっていることは、間違いないようです。少子化問題を解決するためにも、国家政策として非正規問題へ介入してほしいものです。
男性の派遣や契約社員の比率が減らない理由
定年退職者の存在
64歳までの非正規社員は多少減少傾向にあるのですが、定年退職者がそのまま非正規社員として会社に在籍する人が多くなったため、非正規社員率はそれほど減っていないようです。
企業も今まで培ったスキルを低賃金で雇えるわけですから、高齢者の雇用は大歓迎といったところでしょう。
しかし、その分働き盛りの正社員が減るわけですから、社会的には大きな問題ともいえます。