だしは和食には欠かせませんね。
美味しいだしがとれると味付けは控えめにしても十分美味しいのです。
それは、昆布に含まれるうま味が出しに抽出されるからです。
この記事では、和食に使われる、代表的なだしについて紹介しています。
昆布が美味しい秘密
旨味を生かすだしの取り方がコツ
このだしは、天然の素材からうま味成分を抽出したものです。従って、一口にだしといっても、本当に種類がたくさんあります。
料理の美味しさを決めるのは、このだしの取り方で決まると言っていいほどで、それによって料理の風味が増して美味しくなるわけです。
うま味とは
人には味覚という感覚があります。基本の味覚は4つあります。それは、甘味、塩味、酸味、苦味の4つです。
しかし、昆布に含まれるおいしさのの正体がグルタミン酸であることが発見され、この味覚がうま味と名づけられたそうです。
昆布のうま味であるグルタミン酸以外にも、鰹節や煮干しに含まれるイノシン酸、しいたけに含まれるグアニル酸などもうま味成分だそうです。
昆布を使っただしの種類
料理によって使い分けている
昆布の出汁には主に3種類あります。
それは昆布だし、昆布と鰹節や椎茸などを合わせた合わせだしでそれも一番だし、二番出汁に分けられます。
昆布だし
昆布出汁には湯出しと水出しがあります。上品で控えめなうま味が特徴です。
このだしは素材の味わいを大切にする料理に向いていると言われています。
おすすめの料理は、湯豆腐、鍋料理、茶碗蒸しと言ったものです。
一番だし
このだしも和食には欠かせません。 だしの味そのものがよくわかる吸い物などに用いられます。
おすすめの料理の料理は吸い物、お雑煮、うどんやそばのだしなどです。
二番だし
一番出しで使った昆布とかつお節から、さらにだしをとったものです。醤油や砂糖、味噌で味付けをする場合に向いています。
おすすめの料理は煮物や味噌汁などです。
基本のだしの取り方
昆布だし
だしに向いている昆布は、真昆布や羅臼昆布、利尻昆布、日高昆布の4種類だと言われています。
<材料>
だし昆布 10g~20g程度
水 1L
<作り方>
1.初めに昆布の表面を、固くしぼったふきんで拭きます。水洗いをしてはいけません。それはごしごし水洗いするとうま味成分まで流れてしまうからです。
2.分量の水に昆布を入れて30分くらい漬けます。
3.中火にかけ、沸騰直前に昆布を取り出します。
沸騰直前で取り出すのは、煮過ぎると昆布のねばり成分が溶け出してしまい、風味を損なうからです。
一番だしの取り方
昆布出汁と同様、使うのは真昆布・羅臼昆布・利尻昆布・日高昆布の4種類です。
それぞれ味や香りに特徴があるので、お好みで選んでください。
<材料>
だし昆布 10g~20g程度
かつお節 30g程度
水 1L
<作り方>
1.昆布の表面を、固くしぼったふきんなどで拭きます。
2.分量の水に昆布を入れて、30分くらい漬けてから、中火にかけます。煮立つ直前に昆布を取り出します。
3.昆布を取り出してから、お湯が煮立ったら、かつお節を入れます。一煮立ちしたらすぐに火を止めます。
4.あくをすくって取り除き、かつお節が自然に沈んでから、ふきんやキッチンペーパーなどで漉して完成です。
二番だしの取り方
一番だしで使った昆布とかつお節を使い、さらにだしを取ります。
<材料>
一番だしを取った後の昆布とかつお節を使います。
そこにかつお節をさらに加えます。これを追いがつおと言います。 10g程度
水:1L
<作り方>
1.一番だしを取った後の昆布とかつお節と水を鍋に入ます。そして強火にかけます。
2.一煮立ちしたら弱火にして、そのまま10分程度煮ます。
3.最後に、新しいかつお節を加えます。これが追いがつおで、一煮立ちしたらすぐに火を止めてあくをすくって取ります。
4.一番出汁と同じようにかつお節を取り除きます。