なまはげは秋田県男鹿半島の真山神社の祭り、包丁を持っている理由 - 桃色の雫
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なまはげは秋田県男鹿半島の真山神社の祭り、包丁を持っている理由

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秋田県の有名な行事、大晦日の夜に鬼のような面を着けたなまはげが各家を回ります。

「泣く子はいねがー!」「親の言うこど聞がね子はいねがー!」と叫び子供を見つけては包丁を振り回して脅かします。

なまはげは大きな音を立てて暴れまわるので、鬼だと思っている人もいるみたいですが、実は、災いを祓ってくれる神の使いだそうです。

この記事では、なまはげの行事の内容、包丁を持っているわけ、真山神社の柴灯祭を紹介しています。

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なまはげは秋田県男鹿半島の真山神社の祭り

「神」が里に下りてきて人々に祝福を与えるという趣旨の民俗行事

なまはげが家に入る時は、一勢にウォーウォーと奇声をあげます。昔は土足のまま廊下から座敷へ直接入ってきたそうです。

戸を激しく叩き、畳を強く踏むんですね。そして、ケダシという、わらで編んだ装飾具をガサガサさせて、手にした出刃包丁を振り回して歩き回るんです。

すると、家の主人はひたすら謝り、機嫌をとって、丁重にもてなすわけです。そして、主人はなまはげの唱え文句に対し、ひたすら否定することになります。

最後に、なまはげは一年中神社の大木のウドの中にいるから、もしそのような子供や初嫁がいたら手を三回叩いてくれ、そうするとすぐやって来ると答えるんですね。

そして、来年もまた来るという言葉を残して、なまはげは去っていくそうです。

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国の重要無形民俗文化財に指定された伝統行事

なまはげは歳神

なまはげは、秋田県の男鹿半島において、12月31日の夜か1月15日の夜に行われている伝統行事です。

結婚までの村の若者らが仮面仮装のスタイルで、鬼のようななまはげ面を被り、わら製のケラミノやケダシ、脛布を着けます。

そして、素足にわらぐつを履き、手には木製の出刃包丁を携えています。その格好をして、各家にこつぜんとやって来るわけです。

人々に祝福を与える行事

このなまはげ行事は、年の折目としての年越の晩に、神が訪れ人々に祝福を与えるという形をとっています。

そういうわけで、この行事のなまはげは、年に一度やって来る一種の歳神、いわゆる年神なんですね。

五社堂の鬼をもてなす行事

浜から続く石段を登りつめると、山腹に、五つの社が整然と並び建っています。ここに五匹の鬼が祭られているんですね。

五社堂には、今もなおこの五匹の鬼共を祭っていて、素行の荒い五匹の鬼を、いわばだまし討ちにして村を追い払った由来があるそうです。

なまはげは、その鬼たちのたたりを恐れて、若者が扮した鬼を村人は充分にもてなし、山に帰ってもらう、という行事なんだそうです。

なまはげの由来

中国が絡んだ逸話

奇妙な風習が生まれたことの確たる証拠はないみたいですが、定説となっているのが漢の武帝説です。

昔、漢の武帝が五匹の鬼を従えて男鹿に渡って、正月15日の一日だけ鬼たちに自由を与えたそうです。

喜んだ鬼たちは初めての人間社会への外出とあって畑を荒らし、娘をさらい、村人たちを散々に苦しめる乱暴を繰り返したわけです。

これに困った村人たちは、鬼たちにこう申し入れます。「海辺から本山の頂上まで、一番鶏が鳴く前に、千段の石段を築けたら、娘を毎年一人ずつ差し出そう」と。

さて、鬼共は日の暮れるとすぐに石段造りに取りかかります。寒風山から大岩石を抱えて門前まで一飛びです。あれよあれよいう間に石段が築かれていったわけです。

これをみて慌てた村人は、鶏の鳴き声の上手な人に頼んだんですね。そして、千段まであと一段というところで、「コケコッコー」とやってもらったそうです。

すると、鬼共ははね上がって驚き、逃げていったという話です。さて、これを聞いてどう思われましたか?やはり、吹き出しそうですね。

なまはげ紫灯祭り

男鹿市北浦の真山神社が会場

みちのく五大雪まつりのひとつになっている「なまはげ柴灯(せど)まつり」は、秋田県男鹿市北浦の真山神社で行なわれます。

この、男鹿の冬を代表する冬祭りは、昭和39年に始まりました。そして、毎年2月の第二金・土・日の3日間開催されています。

このまつりは、900年以上前から毎年1月3日に真山神社で行われている神事である「柴灯祭」と、民俗行事「なまはげ」を組み合わせた冬の観光行事なんです。

地域一体で盛り上げる祭

紫灯祭りを支えているのは七十世帯あまりの地元真山地区の住民です。なまはげや出演者はこの住民がつとめています。

なまはげ紫灯祭りは、鎮釜湯の舞という、この地方の独特の神楽から始まって、開始から約一時間、広場中央部にともされた紫灯火が、暗闇に炎と火の粉を舞上げます。

それをバックに舞る「なまはげ踊り」がまた、迫力満点です。「神楽殿」では勇ましい「なまはげ太鼓」がなりひびき、いやでもムードが高まっていきます。

そして、クライマックスです。雪の積もった拝殿上の参道からなまはげが下山してきます。

杉木立の間からなまはげのかざした、たいまつの火が浮かび上がってきます。境内に近づくにつれ、赤、青の鬼面がたいまつの火で浮かび上がって、まさに幻想的です。

この後、その年の無病息災、開運招福の効能があるといわれる紫灯火で焼かれたもちが観光客に配られます。

柴灯火で焼いた大餅をは護摩餅とよばれ、災難除去の御護符としてご利益があるといわれているんです。

歴史と伝統を大切に
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