裁量労働制2021年のメリットとデメリット、みなし時間の意味と仕組み - 桃色の雫
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裁量労働制2021年のメリットとデメリット、みなし時間の意味と仕組み

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みなさん、みなし時間の意味どれくらい理解していますか。

働き方改革で話題になった裁量労働制で、出退勤を自由にするために、事前にどれだけ働いたかを決めるんですね。

要するに、それ以上働いても、表には現れないという、はて、これはいいことなのか、と疑問に感じてしまいますね。

この記事では、裁量労働制のみなし時間の仕組み、クレックス制との違い、最も危惧されているデメリットを紹介しています。

どこかに落とし穴があるのではないか、とちょっと怖くなってしまったりします。

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裁量労働制に出てくるみなし時間とは?

裁量労働制の仕組み

裁量労働制では、時間管理も個人の裁量に任せてしまうことになります。したがって、勤務時間帯も決められることがなく、出退勤も自由になるわけです。

そうすると、いったい何時間働くのかが不明瞭になってしまいます。そこで、裁量労働制では、あらかじめ「月に何時間働いた」といった、みなし時間を決めます。

ということは、みなし時間を1日8時間に設定したとすれば、実際に7時間働いても9時間働いても、処理上は「8時間働いた」ということになってしまうそうです。

ようするに、みなし時間が、実際に働く労働時間と大きく離れていると、働いている人にも不満が出てきます。

そういうわけで、裁量労働制では見なし時間が最も重要な鍵を握るので、それまでの労働環境を元に労使間で決める必要があるということなんです。

それと、みなし時間も労働基準法の規制内にあり、法定労働時間である、1日8時間、週40時間を超えると、36協定が必要になるそうです。

また、その法定労働時間を超えると、割増賃金がもらえます。ふつうは定額の固定残業代で対応されるのが一般のようです。

また、裁量労働制での休日労働については、休日に働いた分の賃金は別途算定して支払われないといけないそうです。

それは、裁量労働制は、あくまで所定労働日の労働時間を一定時間とみなす制度であるためなんですね。

フレックスタイム制とは違う

フレックスタイム制も出退勤時間に制限がないという点は同じように聞こえますが、裁量労働制とフレックスタイム制は全く別の労働時間制度なんです。

裁量労働制は、実労働時間がいくらであろうと、労働時間は一定時間だとみなして計算する労働時間制度ですね。

それに対して、フレックスタイム制は出退勤時間を労働者の判断にまかせているだけなんです。労働時間は実労働時間で計算するので、ふつうの労働時間制度なんです。

みなし残業制度とも違う

また、もう1つ、紛らわしいのが「みなし残業制度」です。みなし残業制度は、契約時点で月のみなし残業時間数をあらかじめ定めて、固定の残業手当を支給する制度になります。

この制度では、残業が見なし時間を越えると、その分賃金が支払われますが、残業時間が見なし時間以下でも、約束の残業代は支払われると言うことになります。

働いている立場としては、毎月の賃金の安定性が得られるので、受け入れやすい仕組みであると同時に、企業も取り入れるところが増えているようです。

裁量労働制の2つの種類

専門業務型裁量労働制

業務の性質上、労働者の裁量にゆだねる業種だけが、裁量労働制を導入できるのです。それが、専門業務型裁量労働制です。

具体的な内容は次のようになっています。
・研究開発
・情報処理システムの設計・分析
・取材・編集
・デザイナー
・プロデューサー・ディレクター
・コピーライター
・システムコンサルタント
・ゲーム用ソフトウェア開発
・公認会計士
・不動産鑑定士
・弁理士
・インテリアコーディネーター
・証券アナリスト
・金融工学による金融商品の開発
・建築士
・弁護士
・税理士
・中小企業診断士
・大学における教授研究
などです。

企画業務型裁量労働制

企業の中心的役割を担う部門で企画立案などを行っている労働者に対して、みなし時間制を認めています。

この企画業務型裁量労働制は、労使委員会を設置して、5分の4以上の多数決を決議するなど、専門業務型裁量労働制より厳格になっているのが特徴です。な要件が設けられています。

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裁量労働制のメリット

職種ややり方によっては利点もある

裁量労働制はたくさんの制限があり、手続きも複雑ですが、導入することのメリットから多くの企業が取り入れています。

業務の繁忙時期の時間外労働や、労働時間だけに限定できない業務もあり、そこでは定時で帰るといったことが難しいわけです。

そこで裁量労働制でのみなし労働時間での管理が向いている場合が出てくるわけです。ようするに仕事の繁忙に合わせて労働時間を調整できるんですね。

企業価値の向上につながる

裁量労働制では、実際の労働時間ではなく、仕事の成果やその質で給与が変わります。それが働く人のモチベーションアップにもつながっていくと考えられます。

これが企業の業績を伸ばし、質の高い製品やサービス、技術につながっていき、企業価値の向上が期待できるというわけです。

優秀な人材が確保できる

採用活動でも裁量労働制が優位に働くようです。クリエイティブな仕事では時間的な拘束が不向きです。

そこで、裁量労働制とフレックスタイム制を組み合わせて、魅力的な働き方にしていこうとすることで、優秀な人材の確保につながっていくわけです。

働き方の自由度が高まる

裁量労働制の活用で、仕事の繁忙が調整できるようになります。そのため私生活の充実にも効果があるといわれています。

育児や介護にかかわる労働者にとって、ライフスタイルに合わせて自由度が高まり、働きやすくなるというわけです。

裁量労働制のデメリット

そもそも向いていない職種もある

企業にとってのデメリットは?

まず、裁量労働制の導入にはかなり多くの手間がかかることになります。定められた労働基準法通りの手続きに加えて、労働契約上の根拠も必要なんですね。

就業規則など、実施の根拠を明確にして、必要な労使委員会を設置して、運営規程も定める必要があるし、運用をまちがえると、違法になってしまうわけです。

また、出退勤管理が難しくなるために、完全に裁量に任せると、結局、法定休日の労働や深夜労働が増えてしまったりします。

じつは、裁量労働制であっても法定休日労働や深夜労働については割増賃金を支払う必要があるので、企業側にも注意が必要なんです。

従業員にとってのデメリットは?

裁量労働制では、従業員のデメリットの方が問題です。長時間労働が常態化しているのです。

それは、みなし時間と実労働時間が乖離してしまい、それも、企業側が故意にみなし労働時間を少なく設定するという問題です。

厚生労働省の調査では、1日のみなし労働時間の平均は8時間程度なのに、実際の平均的な実労働時間は9時間を上回っていたそうです。

見直しは可能だとしても、企業から圧力や、企業側に立つ人が労働者の代表を務めていたりすると、見直しができなくなるわけです。

問題点と解決法

裁量労働制だからとあきらめない

もし、違法行為があって、裁量労働制が無効になると、それまで裁量労働制ということで支払われていなかった残業代を請求することができるそうです。

実労働時間とみなし時間がかけ離れている場合

みなし時間の見直しは必須です。裁量労働制導入にあたって、苦情処理手続が設けてあるはずなんです。

また、可能なら、働き方を変えて、効率良く労働時間を短くできれば、短い時間で、成果を評価してもらい、自由に出退勤できるという裁量労働制が生きてきます。

もし、常時80時間の過労死ラインを超えるような状態で、長時間労働が蔓延しているようなら、すぐに労働基準監督署に報告しましょう。

出退勤時間が強制的に決められている場合

裁量労働制なのに、出退勤時間が強制的に決められている場合がよくあります。この場合は、すぐに是正をしてもらうようにできます。

裁量労働制では会社が労働者の労働時間を強制に決めることはできないのです。それが、ルールだと言うことも知って、ひどいときは労働基準監督署に報告しましょう。

休日出勤の場合

裁量労働制でも休日出勤については、手当が別途支給されます。ただ、裁量労働制の休日出勤の規程は、会社ごとで違うので、就労規則を確認しましょう。

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