口腔ガンは、口内炎と症状が似ているためか、勘違いされるケースが非常に多いそうです。
なかなか治らない口内炎がある場合には、一度、検査を受けてみた方がいいと言われています。
また、口腔ガンそのものより、放置することで起こる転移がとても怖いのです。
この記事では、口腔ガンの症状と原因、治療方法、転移を防ぐことの重要性を紹介しています。
口腔ガンについて
口腔ガンの基礎知識
口腔ガンとは、口の中やくちびるにできるガンのことです。口腔ガンは、近年、増加傾向にあるガンです。
年齢としては60歳代の人が多く、女性より男性の方が多いと言われています。
飲酒や喫煙は口腔ガンの発生リスクであると言われています。女性よりも男性が多いのも、この辺と関係があるのかもしれません。
研究によると、喫煙をするグループと喫煙をしないグループとでは、口腔ガンの発生率が約2.4倍も高かったそうです。
口腔ガンの症状
口腔ガンの症状について
口腔ガンは、口内炎と勘違いされるケースが非常に多いです。
また他臓器のガンや悪性リンパ腫の症状の一部として、口腔内に症状が出る場合もあります。早期発見の意味でも、怪しいと思ったら早めの受診を心がけてください。
口腔ガンの症状は、目で見ると白い病変、赤い病変として確認することができます。しこりのようなものが確認できる場合もあります。初期状態では、痛みも出血もないので、なかなか気づきにくいので要注意です。
口腔ガンの治療について
口腔ガンの治療法
口腔ガンの治療法としては、通常のガン治療と同じく手術療法、放射線療法、化学療法が行われます。
手術療法は、病巣を切除する治療法です。また発生個所次第で、再建術なども行われます。
放射線療法は、ガンを死滅させる根治療法、手術前に腫瘍を小さくするために行われる術前療法、再発を防ぐために行う術後療法、症状を和らげるために行う緩和的療法に分けられます。
化学療法とは、いわゆる抗がん剤治療です。点滴や経口摂取で抗がん剤を投与しガン細胞を死滅させる治療法です。抗がん剤治療は副作用が出る場合もあるので、注意が必要です。
口腔ガンと転移
口腔ガンの転移率
口腔ガンが直接の死因となるケースは、まだそれほど高くはありません。年間でも約3000人程度です、しかし、近年は増加傾向なので気をつけなければいけません。
それ以上に注意が必要なのが転移です。口腔ガンでも特に舌に病変がある場合はリンパ節への転移が高い確率で認められています。
口腔ガンが直接の死因ではなく、リンパ節への転移が原因でなくなるケースがあるのです。肺などへの転移も認められるようです。そのため、術後も転移の検査を続ける必要があります。
口腔ガンの予後は、5年生存率が40%から60%。転移は25%程度といわれています。転移には十分な注意が必要です。