いつも清潔な肌に保つことに気を取られてしまうのが現代人。しかし、そこには大きな落とし穴があると言われています。
実は、肌には、皮脂や常在菌といった、清潔という概念からは少しずれたものが必須なんですね。
なぜなら、人間の肌は、自然界の中でバランスを保ちながら新陳代謝を繰り返しているのです。
この記事では、間違った洗顔方法がどれだけ顔の肌に悪影響を与えているか、ということと、正しい洗顔方法を身につけることの大切さを紹介しています。
記事を読み終えると、洗顔というものには、自然の力をうまく活用することが必要なんだということがわかるでしょう。
正しいで洗顔方法があなたを救う
理想のたまご肌を手に入れたいと言いながら
忙しい毎日の中で、時間がないからとついついおざなりにしてしまいがちな洗顔。とはいっても、朝はギリギリまでベッドから出たくないし…。
夜はメイクも落とさず眠ってしまったことも…。
待ってください!アナタが眠いという事は、お肌もゆっくり休みたがっている証拠です!愛情をかけて、ていねいにケアしてあげましょう。
美しさは日々の積み重ねから。洗顔は、スキンケアの第一歩です。キレイを手に入れたいのであれば、ちょっぴりだけ眠いのをガマンして大切なお肌のためにひと肌(!)脱いでみませんか?
これだけはやってはいけない洗顔法
アナタは大丈夫?
「スッキリ!さっぱり!ゴシゴシ洗顔!」洗顔料を手のひらで泡立てず、顔につけてから泡立てていませんか?
ゴシゴシとこするように洗うと、お肌に摩擦が生じて洗いあがり後の乾燥を招いてしまいます。
また、すすぎの段階やタオルで拭くときも同じく注意が必要です。お肌に負担をかけないよう、力をいれずに優しく、ていねいにすることがポイントです。
「一日に何度も洗う!」
何度も洗うことで、お肌に付着した汚れが流されるし浮き出た皮脂も気にならなくなるし、いいんじゃない?と勘違いされそうですが、これも全くのNGです。
過度の洗顔は、肌に負担を与えるだけでなく乾燥を食い止めようと、さらに皮脂が過剰に分泌されてしまい洗う前よりかえって皮脂量がアップしてしまう事も。
洗顔が肌トラブルの原因に?
その肌トラブル、洗顔が原因かも!
お肌のトラブル、困りますよね。ぽつんとできてしまったニキビ、乾燥で粉をふいたり、毛穴がひらいて見えたり…。それらのトラブルは、実は洗顔が原因だったりすることもあるんです。
ニキビは、アクネ菌の増殖によって引き起こされますがアクネ菌を排除したいがために、過度な洗顔をすることによって肌環境のバランスが崩れてしまうことがあります。
「こまめに洗顔してるのに、ニキビができちゃう」という方は、洗顔の頻度を落とすことで解決する場合があります。
乾燥や毛穴のひらきも、実は洗いすぎが原因かもしれません。洗顔フォームを変えることで解決するケースもありますので、自分の肌タイプに合ったものを探すとよいでしょう。
ひたすら優しく。正しい洗顔のしかた。
すべては美しい肌のために
まずは、手のひらで充分に泡立て、それからお肌に優しくのせてあげましょう。力を入れず、円を描くように顔全体に泡を行きわたらせます。
目元や口元は皮膚が薄いので、さらに優しくなでるようにしましょう。
次はすすぎです。こちらも絶対にお肌をこすらず、ぬるま湯で泡を優しく落としていきます。泡を残さないよう、髪の生え際などもていねいに。
最後は清潔なタオルを顔にあて、水分を吸収させるようなイメージで、絶対にこすらないこと。
美肌は一日にしてならず。毎日優しく心を込めて洗顔すれば、お肌は正直に応えてくれます。
間違った洗顔方法で単にキレイにすることは逆効果
肌のことをもっと知らないと大変なことに
洗顔を顔の汚れを落とすだけと思っていたら大変です。実は、落としていいものと落としてはいけないものがあるのです。
それを守れば、洗顔は美しい肌をつくるため、もっとも基本的なスキンケアということになります。
逆に、洗顔がきちんと行えていないと、乾燥肌やニキビなどの肌トラブルに繋がりやすいと考えられるんですね。
清潔志向が逆効果
余分な皮脂を落とすだけ
そもそも洗顔の目的は何でしょう。それは、余分な汚れや皮脂を落として、肌の水分と油分のバランスを適切な状態にすることになります。
顔の皮膚には、ほこりなどの汚れが皮脂や汗などで付着してしまいます。確かに、この汚れを残したままでは、つらいものがあります。
ただ、皮脂は完全に除去すると、乾燥肌になったり、常在菌のバランスを崩してしまったりするのです。
したがって、洗顔の一番大切なポイントは、こすりすぎずに汚れを洗い流すことということになります。
毎日の洗顔で心がけること
正しい洗顔法とは?
1.手洗い
まずは手を洗います。それは、手についている雑菌などが顔に移らないようにするためです。
2.ぬるま湯で顔を洗う
ぬるま湯で軽く予備洗いをして、汚れを落としやすくします。ぬるま湯は体温より少し低い、32~34度くらいにします。
3.洗顔料を泡立てる
洗顔料をしっかりと泡立てることで、肌と手の間に泡のクッションを作ります。それによって摩擦が軽減されます。
4.力を入れすぎずに洗顔する
皮脂の多いとされているTゾーンから洗います。黒ずみになりやすい鼻は、指の腹を使ってクルクルと洗い流します。
5.頬を洗う
ふつう、頬はTゾーンほど皮脂は出ていません。泡を乗せるようにして、こすり過ぎないように洗います。
6.仕上げ
最後は目のまわりやの付近など、皮膚が薄い部分を洗います。力を入れすぎないように注意します。
7.ぬるま湯でしっかりと洗い流す
ぬるま湯を手の平にためて、顔を手の平に近づけて、ぬるま湯を顔に付けるようにすすぎます。
8.清潔なタオルで顔を拭く
清潔なタオルを顔に当てて、水を吸い取るように水気を取ります。強くこすって摩擦が起きないようにします。
メイク落としのクレンジングに注意
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「毛穴をきれいに」の落とし穴
間違った洗顔によって失われるものがあります。正しい洗顔では、酸化した皮脂やメイクなどの落とすべき汚れのみを落とすことが重要です。
過度な洗顔では、肌に必要な皮脂や、肌のうるおいを保つ角質層の細胞間脂質=セラミドや天然保湿成分まで洗い流してしまいます。
じつは、皮脂、細胞間脂質、天然保湿成分は、肌の水分保持に欠かせない重要な要素なのです。
特に細胞間脂質とNMFが水分を取り込んで、角質細胞を層状に保っているのです。こうして角層の状態がよくなれば、肌は乾燥やアレルゲンなどから守られます。
洗いすぎによって皮脂や細胞間脂質、天然保湿成分を洗い流すと、化粧水や乳液で保湿はそれほど効果がありません。
皮脂膜は数時間で回復しますが、細胞間脂質やNMFが失われてダメージを受けた肌のバリア機能は回復まで、数日から2週間を要すると言われています。
肌は自浄作用を持っています。したがって、汗やホコリは、ぬるま湯だけ十分に落とせるのです。
大切な皮脂は守らなければなりません。不要な汚れだけを落とす、正しい洗顔を身につけることが大切なのです。
肌が本来持っている力
回復力をサポートする洗顔
今までの話で伝えたように、過剰な刺激に繋がる洗顔方法ではかえってトラブルを引き起こすことになるのです。
皮脂を洗い過ぎると、肌が乾燥するだけではありません。刺激から肌を守ろうとして、角質が厚くなってしまい、毛穴が目立つことになるのです。
乾燥肌の人は、もともと皮脂が少ないわけですから、乾燥がひどい時に洗いすぎは禁物です。洗顔料の使用は夜1回だけで十分です。
それほど乾燥がひどくないときは、Tゾーンなど脂っぽい部分だけを中心に軽く泡をのせる程度で洗います。そして、酸化した皮脂や夜に使った化粧品の油分だけを洗います。
適度な洗顔をすれば、夜の間にバリア機能が回復します。したがって、朝に洗顔をしすぎると、せっかく回復したバリア機能が低下する事になると言われています。