膵臓癌は生存率が主要がんの中で最低だそうです。
というわけで、がんの専門家の多くの人たちが、癌の中でも最も危険な癌、と指摘しているそうです。
さて、その際だった特徴は、初期の段階では、ほぼ自覚症状がないということです。
そのため早期発見がきわめて難しく、症状に気付いたときは手遅れと言うことも多いのです。
この記事では、そんな恐ろしい膵臓癌の初期症状、早期発見が難しい理由、疑わしいときの対応を紹介しています。
この世で最も危険な癌、それが膵臓癌
早期発見が難しく、気がついたら手遅れと言うことも
膵臓癌の年間死亡者数は、3万人以上だそうです。これで肝臓がんを抜いて4位になってしまったんですね。
もし、早期発見ができれば、手術などで癌を取り除くこともできるんですが、それがなかなか難しいというやっかいな癌です。
早期発見はできないのか
膵臓癌のできるところ
膵臓癌は、膵臓の中を通る管「膵管」と呼ばれるものの上皮に発生します。この癌は早期発見が極めて難しいんですね。
この癌が見つかった時には、すでに進行しているケースが多いので、5年生存率は1割以下という、極めて危険な癌だとわかります。
また、膵臓癌による死亡数も、肝臓癌を抜いて4位に上昇しているくらいです。
なぜ、発見が遅れるのか
早期発見が困難な理由があります。検診や人間ドックの腹部検査で使用される超音波=エコーが空気を通りにくいという弱点を持つからなんですね。
膵臓の前部には空気をたくさん含む胃が位置しているため、せっかく検査をしても直径2cm以下の早期癌の発見率はわずか4.1%だそうです。
検査法に工夫も
最近になって、この超音波検査で、胃の中にある液体を入れて検査をすれば、とてもうまく検査ができるということで話題になっています。
その液体は、紅茶だとか。今後は、その検査法が普及して、膵臓癌の早期発見も当たり前の日が来たらと思いますね。
検査以外で気がつく膵臓の異常
早期発見の決め手
最近、膵臓でインスリンを作るβ細胞が、癌ができるとはたらきが悪くなるそうです。そして、結果として血糖値が急上昇することがわかってきたんです。
暴飲暴食や、環境の変化、糖尿病の家族歴など、さまざまな要因がありますが、そういった心当たりもないのに血糖値が上がったら、要注意ですね。
癌が疑われる血糖値急上昇の例として次の3つにあてはまったら要注意です。
・食べすぎ・飲みすぎの覚えがない
・生活環境に変化がない
・糖尿病の家族歴がない
MRCPと呼ばれる最新検査の方法
この検査法では、癌ができる膵管の場所を詳しく見ることができるそうです。できることは何でもやってみよう、ということですね。
膵癌は特徴的な症状がありません。しかし、腹痛や黄疸,腰や背中の痛み,食欲不振,食欲低下,体重減少,皮膚のかゆみなどが見られたときは癌を疑ってみましょう。
膵癌検査では、血中膵酵素,腫瘍マー力ー,腹部超音波検査,造影CT検査を行います。しかし、こういった検査を駆使しても膵癌の早期発見は難しいといわれています。
膵臓癌の原因とされる要因
あくまでも、参考にできる程度
膵臓癌は早期に診断することが困難です。また、転移しやすく、化学療法や放射線治療が効きにくい癌です。
では、膵臓癌になる原因にはどういったことが考えられているのでしょうか。ただ、あくまでも、そのようなもの、という程度です。
1.遺伝
膵がん患者の4~8%では,家族の中に膵臓癌患者がいて、家族の中に膵臓癌の方がいない場合と比べると、膵臓癌の危険性が13倍になるそうです。
2.糖尿病
膵臓癌患者に糖尿病が多いことは今までも知られていました。しかし、糖尿病が原因で癌になったのか、膵臓癌によって膵臓が破壊されて糖尿病になったのかそれが問題なんですね。
3.胆石・胆嚢炎
胆石あるいは胆嚢炎に罹病したことのある女性では、そうでない人に比べると、膵臓癌の危険率が2.5倍にも達しています。男性では、1.9倍です。
4.慢性膵炎
慢性膵炎の患者では膵臓癌の発症率が2倍から26倍まで高くなるといわれています。慢性膵炎患者における膵臓癌の発症率は、そうでない人より18.5倍高くなるそうです。
5.生活習慣
・喫煙 膵臓癌の危険因子として確定しているのは喫煙だけだそうです。
・肥満 日本では肥満と膵臓癌の間には有意な関連は認められていません。しかしアメリカでは、肥満に伴って危険率が上昇し、BMIが30以上になると、男性で1.4倍、女性では1.3倍に増加すると言われています。