マリアージュはもともと結婚という意味です。
料理の世界ではワインと料理の組み合わせのことを表現しますが、最近はワインに限らず、いろんなものを合わせて楽しむときに使います。
互いが互いを引き立てあうといった場合に、 「AとBのマリアージュ」のような表現をするわけです。
この記事では、元々のワインと料理の組み合わせのことを紹介しています。
これでけでも、なんと深い世界だと驚きですね。
料理を引き立てるベストマッチング
おいしい料理をさらにおいしく
マリアージュとはフランス語で結婚のことです。料理でも相性のいい関係をマリアージュというんですね。
特に、ワインはおいしい料理を引き立てますし、料理もワインの味を際立たせるので、その相性はとても重要なんです。
昔からよく言われてきたことに、肉料理には赤、魚料理には白というのがあります。しかし、最近はそれだけにとらわれることはなくなってきたといわれています。
じつは、ワインには、酸味や甘味、渋み、さらにうま味や果実味などが混在しています。そして、香りの成分もさまざまなんです。
そのようなワインといろいろな料理で、お互いを引き立て合うバランスを考えるのも楽しみの1つなんですね。
酸味が特徴のワインには酸味のある料理、濃い重めのワインには、料理も濃厚な味のものを合わせるといった、マリアージュが基本になっていくようです。
まずはマリアージュの基本から
ワインと料理の相性
まず、マリアージュにも良い取り合わせと悪い取り合わせがあります。そして、料理がワインの味に与える影響が2つあると言われています。
1.ドライな組み合わせ
料理の甘味や旨味が、ワインの甘味と果実味をおさえて、苦みや酸味を引きたてるので、料理全体をドライな印象へと導いていく組み合わせ。
2.なめらかな組み合わせ
料理の塩味や酸味が、ワインの苦味や酸味をおさえ、甘味や果実味を引き立てるので、料理全体をなめらかな印象へと導いていく組み合わせ。
ワインと料理のマリアージュでは、ワインが料理へ与える影響よりも、料理がワインに与える影響の方が大きいと言われているようです。
甘味の強い料理のマリアージュ
甘味のある料理では、ワインの甘味と果実味を弱める一方で、苦みや酸味、辛みを強めるといわれます。
ここでのおすすめワインは、料理よりも、甘味のあるワイン、酸味やタンニンが低いワイン、果実味や甘味の強いワインです。
塩味が効いている料理のマリアージュ
塩味が効いている料理では、塩味によって、タンニンの多いワインが飲みやすくなります。それがなめらかさとコクを引き立てるといわれています。
ここでのおすすめワインは、タンニンの多いワイン、ボルドー、シャブリなど酸味の高いワインなどです。
辛みがある料理のマリアージュ
辛みがある料理は、ワインが苦味、酸味、渋味、辛味を強めます。料理はワインのコクや甘味、果実味を弱めるといわれています。
ここでのおすすめワインは白ワイン、ロゼワイン、アルコール度の低いワインです。
マリアージュの具体例
あくまで、おいしさを感じる感性
1.ワインと料理の「濃さ」を合わせる
魚料理には白ワイン、肉料理には赤ワインとはよく言われますが、これは料理とワインの濃さを合わせるという、基本の原則を表現したものなんです。
料理の濃さは、食材とどのような調理法かで決まりますが、野菜、魚は比較的軽い食材、お肉は重い食材です。
2.ワインと料理の格を合わせる
高級料理を食べるとき、ワインは高級なものを選びます。繊細な風味や複雑な風味に寄り添えるワインは、繊細さ、濃厚さ、複雑さを兼ね備えたワインなんですね。
3.郷土料理に同じ地方のワインを合わせる
郷土料理と地方のワインの組み合わせとしては、ブイヤベースにプロヴァンス地方の白やロゼ。伊勢海老に白ワイン。鶏肉の赤ワイン煮込みにピノ・ノワールなどです。
4.異色なもの同士をぶつける
自己主張の強い料理を、自己主張の強いワインと組み合わせます。フォワグラと甘口ワイン、辛い中華にやや甘口のワインなどです。
5.テクスチャーで合わせる
揚げ物にスパークリングワイン、バターやクリームにコクのある白ワイン、というように食感で合わせていく方法です。
ワインとチーズのマリアージュ
チーズにも合うワインがある
1.フレッシュタイプのチーズ
マスカルポーネ、モッツァレラ、ブリア・サヴァランといったチーズで、フルーティで果実味豊かな白、シャンパン、フルーティで軽めの赤が合うようです。
2.白カビタイプのチーズ
カマンベール、ブリ・ド・モーといったチーズで、アロマとブーケのバランス良い赤や、ボージョレなど軽めの赤、シャンパン、まろやかなブルゴーニュの白が合うようです。
3.青カビタイプのチーズ
ゴルゴンゾーラ、ロックフォールといったチーズで、甘口で濃厚な味わいの白が合うようです。
4.ウォッシュタイプのチーズ
タレッジオ、エポワス、ポン・レヴェック、モン・ドールといったチーズで、厚味のある上質な白および赤ワインが合うようです。
5.セミハードタイプのチーズ
ゴーダ、カンタル、ライオールといったチーズで、フルーティな辛口から中辛口の白、ミディアムまたはライトボディの赤が合うようです。
6.ハードタイプのチーズ
エメンタール、エダム、ラクレット、ミモレット、チェダー、コンテといったチーズで、ボディがしっかりした赤や中庸な白が合うようです。