「オレイン酸」という言葉、テレビや雑誌などの健康に関するテーマなどで見聞きしたことがあると思います。
このオレイン酸、一体何者何でしょうか?また、摂取すると具体的にはどんな効果をもたらしてくれるのでしょうか?
実は、動脈硬化に大きく関係しているのがこのオレイン酸なんだそうです。
この記事では、そんなオレイン酸の意味と健康への効果、多く含まれる食物を紹介しています。
うまく食品を選んで、体にいいものを食べるようにしていきたいものです。
健康食品として挙げられることのあるオレイン酸
オレイン酸はオメガ9系の脂肪酸!
まず、脂肪酸とは、人間の体の細胞組織を作るのに必要なものです。さらに、エネルギー源にもなるので、生きていくには欠かせない存在です。主に食品を通して摂取します。
そんな脂肪酸にはたくさんの種類がありますが、その中で2種類に分けられるのが飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸です。
今、注目しているオレイン酸は、この不飽和脂肪酸に分類されます。この不飽和脂肪酸の特徴は、常温では液体です。
植物性油に多く含まれており、原子レベルの話ですが、炭素の二重結合というものが有ります。そして、不飽和脂肪酸は更に2種類に分類されており、多価不飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸と呼ばれています。
各々で特徴が違い、多価不飽和脂肪酸は「体内で作ることができない」、「炭素の二重結合が2つ以上あるもの」になります。
よく、魚などから摂取できるなどと聞く「EPA」や「DHA」などは、この多価不飽和脂肪酸に分類され、EPA、DHAは一時期テレビやCMなどでよく聞いたことがある、オメガ3脂肪酸とされます。
一価不飽和脂肪酸は「体内で作ることが可能」、「炭素の二重結合が1つあるもの」とされています。
今回のオレイン酸は不飽和脂肪酸の中でも一価不飽和脂肪酸に分類され、オメガ9脂肪酸の一つです。
前述しましたが、一価不飽和脂肪酸は体内で作ることが可能であるので、必須脂肪酸に分類はされてはいません。
不足することも良くはありませんが、だからと言って過剰に心掛けて摂取しなければならないほどでもないと思われがちです。
では、なぜこのオレイン酸は注目を浴びる事があるのでしょうか?
オレイン酸の効果
優秀な性能の持ち主だった!
このオレイン酸は、なんと、体内の善玉コレステロールを減少させることなく、悪玉コレステロールの濃度を減少させる効果が認められています。
悪玉コレステロールは主に動脈硬化を促進させ、善玉コレステロールは動脈硬化を予防する働きがあります。
ぱっと見でも善玉コレステロールが減るのは困るのですが、動脈硬化を呼び寄せてしまう悪玉コレステロールは減ってほしいものですよね。そういった場合にオレイン酸の効果で悪玉コレステロールだけを対処できるというわけです。
また、脂肪の酸化は体内で活性酸素と結合するとDNAにダメージを与えます。そして、がんや動脈硬化、糖尿病などを引き起こす原因となります。
しかし、このオレイン酸は、酸化しにくい特徴がある為、がんや生活習慣病などの予防にもなると言われています。そういった点から、オレイン酸は、体に良いとされているのです。
美味しく摂取できるオレイン酸
上手く料理に活用できる!
では、オレイン酸が含まれている油というのは、どんなものなのでしょうか?主に、オリーブオイル、べに花油、なたね油、こめ油の植物性油になります。
どの油も、耳にしたことのあるものですね。特にオリーブオイルは健康にいい食材としてよく取り上げられていますね。だからと言って飲み干すというのにはさすがに相手は油なので抵抗があります。
それぞれに特徴がある油、どのように摂取すると美味しくいただけるのでしょうか?
オリーブオイル
オリーブオイルは香りや風味があるものなので、ドレッシングやカルパッチョなどがおすすめされています。
しかし、このオリーブオイルは100~120℃の温度になると酸化が起きてしまうので加熱の場合は温度に注意が必要です。
べに花油
べに花油はドレッシングやマリネなどがおすすめになります。
なたね油
なたね油は、ドレッシングや炒め物、高温に強いとされるので揚げ物でも使用できます。
こめ油
こめ油は天ぷらやフライなどの揚げ物、そしてマヨネーズを作る際に使用しても美味しく摂取できるそうです。さらに、子どもが大好きなケーキやドーナツなどのお菓子作りにも適していると言われています。
様々な料理にも使えるオレイン酸の含まれる油。出来れば自然に美味しく摂取して、生活習慣病などを予防して、健康でありたいものです。